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国営油田開発、5年で2870億バーツ投資
国営の油田・天然ガス田開発会社PTTエクスプロレーション&プロダクション(PTTEP)は7日、2008〜12年の5年間に総額2,870億バーツを投資すると発表した。国内外で開発を加速し、生産量を倍にする狙いだ。一方、大きな被害をもたらしたミャンマーのサイクロンは、現地での生産に影響しないと説明した。
8日付ネーションなどによると、投資先は国内のほか、ミャンマー、カンボジアなど周辺国を中心に14カ国。カナダ、ベネズエラへの投資も検討している。
今年は1日当たり平均生産量を22万3,000石油換算バレル(BOE)に増やすのが目標。12年までには40万BOE以上に増やす方針だ。
今年第1四半期は18万2,431BOEとなり、前期から1.3%減少、昨年同期から7%増加した。昨年通期は17万9,767BOEだった。
同社は、特に天然ガスの増産を急ぐ方針だ。親会社の国営石油PTTが東部ラヨン県に建設中の液化天然ガス(LNG)受け入れ施設が、2011年に稼働する見通しのため。
施設は工費が約300億バーツ、処理能力は年間500万トン。PTTは中東、ロシア、マレーシアなどとLNG輸入に向けて交渉中だが、現時点で契約が成立しているのはカタールのみで、年間供給量は100万トンにとどまっている。
一方、PTTEPは、3月末に商業生産を開始したタイ湾のアーティット天然ガス田で、予想以上のコンデンセート(天然揮発油)の埋蔵を確認した。当初は日量1万BOEを生産し、将来は1万5,000〜2万に増やす計画だ。
■サイクロンの影響なし
アノン最高経営責任者(CEO)は、ミャンマーのサイクロンについて、現地での生産に影響しておらず、通常通りの生産を続けていると明らかにした。ただ、ミャンマーの中心都市ヤンゴンの事務所に駐在していた40人のスタッフは一時帰国させた。
同社はミャンマーのヤダナ、イェタグンの2カ所の天然ガス田で生産、「M9」「M3&M4」鉱区などを開発している。
ミャンマー産天然ガスは、タイの天然ガス消費量の30%を占めている。輸入量は日量11億6,000万立方フィート。
■増収増益
同社の第1四半期の業績は、総売上高が昨年同期比33%増の284億バーツ、純利益が同32%増の89億バーツだった。販売価格の上昇が主因だ。原油・ガスの1BOE当たりの平均販売価格は昨年同期の35.43米ドルから48.24米ドルに上がった
ミャンマー軍政、米の支援拒否=タイ首相、受け入れ要請へ
ミャンマー軍事政権は8日、米国によるサイクロン被災の緊急支援の申し出を拒否した。今後、タイのサマック首相が軍政に米国の支援受け入れを促すという。サイクロンによる死者は10万人を超える恐れが出ているほか、被災地では水や食糧が不足し緊急支援が必要になっており、人道支援の申し出を拒む軍政の姿勢には批判が強まりそうだ。
在タイ米大使館によると、米国はタイ国軍を通じて軍政側と交渉。米国は同日朝、C130輸送機で救援物資をヤンゴンに届けることを軍政が認めたと国軍から連絡を受けた。しかし、同日午後、一転して国軍から軍政は米の支援を認めていないと伝えられたという
外食マイナー、星飲食チェーンを買収
ホテル・外食チェーン経営大手マイナー・インターナショナル(MINT)は7日、シンガポール拠点の外食チェーン経営会社タイ・エクスプレス・コンセプツを買収すると発表した。事業拡大の一環で、収益源拡大が狙いだ。
マイナーの子会社マイナー・フード・グループ(MFG)の全額出資子会社プライマシー・インベストメントが先月30日、エクスプレスの大株主2人と株式売買で合意した。
4,000万シンガポールドル(9億4,000万バーツ)で計70%の株式を取得する。今月9日に払い込む予定だ。
エクスプレスは、タイ料理店「タイ・エクスプレス」など50店弱の飲食店をチェーン展開している。シンガポールのほか、マレーシア、インドネシア、中国、オーストラリア、ニュージーランドなどにも進出している。
マイナーは、積極的にM&A(企業の合併・買収)を行っており、今年初めにはオーストラリアでレストラン「コーヒークラブ」を運営するコーヒークラブ・ホールディングスに資本参加した。
4月にはアフリカの観光開発事業参入を発表。東アフリカのタンザニアで観光開発を行う企業に資本参加し、タンザニアのほか、ケニアなど周辺国にも進出する計画だ。
タイ国内では「フォーシーズンズ」「マリオット」「JWマリオット」などのブランドでホテルを展開。外食事業ではアイスクリーム「スウェンセンズ」「デイリークイーン」「バーガーキング」などを展開している。
海外事業では、モルディブ、中東、ベトナム、南アフリカなどへの投資を検討している
エッソ(タイランド)上場、初値1割高
米エクソンモービル傘下の製油・石油製品販売大手、エッソ(タイランド)は6日、タイ証券取引所(SET)に上場した。今年最大規模の上場となる見通しで注目を集めたが、初値は公募価格比9%高にとどまった。原油価格が高騰する中、製油マージンが縮小していることが懸念されたもようだ。
同社の新規株式公開(IPO)では応募が殺到し、株式を追加放出する状況だったため、初値は30%高も予想されたが、10.9バーツにとどまった。最高値は11.0バーツ、最安値は10.4バーツ、終値は10.5バーツだった。
同社はIPOで、新株7億7,333万株、財務省保有株7,250万株、さらに追加で8,458万株を公募・売り出しした。公募価格は10バーツ。
IPOでは約77億バーツを調達した。調達資金は債務返済に充てる。株式は額面4.9338バーツで、資本金は166億9,000万バーツに増えた。
同社には米エクソンモービルが87.5%、タイ財務省が12.5%出資していたが、現在はそれぞれ67.5%、7.5%になった。
エッソは日産能力17万7,000バレルの製油所、年産能力50万トンのパラキシレン工場を操業するほか、全国580カ所の給油所を運営。昨年業績は、総売上高が2,000億バーツ、純利益が70億5,000万バーツ。
初日終値で計算した株式時価総額は355億バーツ。時価総額は、タイ最大企業の国営石油PTTが9,583億バーツ(2日時点)、製油最大手のタイオイル(TOP)が1,489億バーツ(同)。
家失った人、100万人?=ミャンマー
ミャンマーの民主化を求める在外組織「ビルマ連邦国民評議会」(本部・タイ北部ターク県)は6日、サイクロンにより家を失った人は100万人に達するとの見通しを示した。同評議会は「家を失った人は国外に避難する可能性がある」と指摘。タイやマレーシア、シンガポールなどに対し、被災者の受け入れを要請した
来月に最低賃金上昇、首都圏4.6%
国家賃金委員会(委員長・チュタタワット労働次官)は2日、全都県の法定最低賃金を来月1日付で1日当たり2〜11バーツ引き上げることを決定した。コメなど必需品の値上がりを理由に、全国の労組連合が賃上げを強く求めていた。バンコク首都圏では9バーツ上がり、203バーツとなる。
最低賃金の引き上げは半年ぶり。1〜4月に消費者物価の上昇率が昨年同期比5%を超え、通年でも5%程度の高水準となる見通しから、委員会は賃上げを決めた。施行前に閣議承認を経る。
76都県で最も高額の首都圏1都5県では9バーツ上がり、203バーツとなる。次に高額の南部プーケットでは、193バーツから197バーツに上がる。
工場の多い中部アユタヤや東部ラヨン、チャチュンサオは、いずれも8バーツ上がり173バーツに、東部チョンブリは5バーツ上がり180バーツとなる。
上げ幅が最大の11バーツとなるのは、北部チェンライの1県。最低の2バーツは、スコータイ、ウタラディット、チャイヤプームの3県。ほかは、◇9バーツ=9都県◇8バーツ=12県◇7バーツ=10県◇6バーツ=6県◇5バーツ=21県◇4バーツ=13県◇3バーツ=1県――。
現在の最低賃金は都県別に144〜194バーツ。今年1月1日に、据え置きだった1県を除き、1〜7バーツ上昇した。
■労組は不満
各労組連合は全国一律9バーツの引き上げなどを求めていたが、中小企業の倒産増加を懸念する雇用側の反対で実現できなかった。
同委員会で労組代表のタウィ委員は、中小企業の苦境に理解を示した上で、「適切な上げ幅と言える。満足はできないが、労働者の負担を軽減するには十分だろう」と話した。
一方、3日付各紙によると、アユタヤや北部スコータイなど各県で、労組代表らが決定に不満をもらした。「物価上昇率を下回っている」「再度の検討を要求する」などの声が上がっている。ある団体は全国で233バーツに統一するよう要求し、20日に抗議集会を行うとしている
インフレ率6.2%、2年ぶり高水準
商務省の1日発表によると、4月の消費者物価指数(CPI、373品目、2002年=100、速報値)上昇率(昨年同月比)は6.2%と、2年ぶりの高水準だった。農産物と原油の価格高騰が主因だ。バーツ高抑制のため政策金利引き下げを望む声が上がっているが、タイ中央銀行は難しい判断を迫られる。
上昇率は前月から0.9ポイント急伸した。部門別では、食品が9.8%、非食品が3.9%。生鮮食品は14.0%、エネルギーは16.8%だった。
食品では、米・粉製品、肉・魚、卵・乳製品、野菜・果物、調味料が2けたの上昇率。野菜は15.3%、果物は7.8%だった。
非食品では、原油価格高騰を受け、石油製品が24.8%の急上昇を記録した。
振れ幅の大きい生鮮食品とエネルギーを除いたコアCPI上昇率は、2.1%だった。
CPI上昇率は2006年12月の3.5%から下落基調にあり、昨年8月には1.1%まで低下したが、9月から上昇に転じた。
1〜4月の上昇率の平均は5.3%。昨年通期は2.3%、2006年通期は4.7%だった。
■21日に金利見直し
中銀は21日の金融政策委員会(MPC)で、政策金利(翌日物レポ金利)を見直す予定だ。バーツ高が続く中、利下げ期待が高まっているが、物価上昇が鮮明となったことから、判断は難しい状況だ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は先月30日、定例の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利に当たるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0.25ポイント引き下げ2.00%とした。
タイの政策金利は現在3.25%であり、格差は1.25ポイントに拡大した。
中銀は3月27日のMPCでは、政策金利を据え置いた。物価上昇と景気刺激のバランスを考慮し、現行水準が適当と判断した。据え置きは昨年8月29日のMPC以来5回連続
ミャンマー首相、スー・チーさん解放しない考え…タイ首相に
タイを訪問中のミャンマーのテイン・セイン首相は30日、サマック首相との会談で、自宅軟禁延長期限が5月27日に迫った民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの軟禁を解くつもりがないとの考えを示した。
スー・チーさんの軟禁期間は2003年5月の身柄拘束以降、5年を超えることになり、ミャンマー軍事政権に対する国際社会のさらなる反発が予想される。
サマック首相が会談後の記者会見で明らかにしたところによると、テイン・セイン首相は「(新憲法案の是非を問う5月10日の)国民投票の前後に(スー・チーさんを)解放する考えはない。だが、スー・チーさんの存在は尊重する」などと述べたという。
スー・チーさんの拘束・自宅軟禁は、1989年から計3回、通算12年以上に及ぶ。在ヤンゴン外交筋は「今年も解放される見込みはないだろう」との見方を示していた
主要6空港旅客数、12%増の1653万人
国営空港運営会社エアポート・オブ・タイランド(AOT)が管理・運営する6空港の第1四半期の旅客数は昨年同期比11.5%増の1,653万人だった。国内線、国際線とも2けた増と好調だった。発着数は10万6,607回と同6.1%増加した。
旅客のうち国際線が10.9%増の1,031万人、国内線は12.6%増の622万人だった。
旅客数の伸び率は昨年通期の7.8%、昨年同期の7.7%を大幅に上回った。新政権発足後の消費回復や格安航空の普及、観光シーズンの外国人旅行者の増加などが好調の原因とみられる。
空港別では、バンコク新国際空港(スワンナプーム空港)とドンムアン空港は合計で、旅客数が10.8%増の1,306万人。
北部のチェンライ空港が25%増、23万人と最も伸び、南部のプーケット国際空港は16.5%増の193万人。一方で、北部のチェンマイ空港は、6空港のうち最低の伸びの6.7%、94万人にとどまった。
6空港の貨物取扱量は7.5%増の34万3,504トン。92%が国際貨物だった。
■新空港、来月6日から一部閉鎖
29日付プーチャッカーンによると、AOTはバンコク新国際空港の西側滑走路への誘導路を、来月6日から41日間閉鎖し、補修する計画だ。
また28日の役員会で、新空港周辺に住む騒音被災住民との補償交渉の経過を発表した。
2006年末からの交渉で、転居のため買い取りが決まった住宅数は26軒、金額は1億7,422万バーツ。一方、転居せず、AOTが住宅の改修費を支払うことで合意したのは307軒。うち135軒には計3,559万バーツを支払い、50軒とは計1,005万バーツを支払うことで交渉中だ。
AOTは騒音基準を上回る被災住民の住宅を買い取ることや、基準以下の被災住民にも住宅改修費を支援することなどで合意していた
1〜3月自動車生産、25%増の37万台
タイ工業連盟(FTI)自動車部会が28日発表した第1四半期の自動車生産台数は、昨年同期比24.5%増の36万5,623台だった。乗用車が国内販売の好調で46.3%増え、1トンピックアップトラックは18.5%増だった。
乗用車の生産台数は10万1,912台。国内販売向け生産が56.2%増の5万3,021台となり、伸び率・台数とも輸出向け(36.9%増、4万8,891台)を上回った。排気量別では、1801〜2000ccが1.9倍、1501〜1800ccが1.6倍に増えた。
1トンピックの生産は25万8,606台。伸び率は輸出向けが約3割と大きかった一方、国内向けは5%台にとどまった。
完成車(CBU)の輸出台数は27.8%増の19万7,550台。部品を含む輸出総額は34.7%増え、タイの輸出全体の9%強に当たる1,280億7,149万バーツとなった。エンジン輸出の伸びが2.2倍増と大きかった。
3月の自動車生産台数は昨年同期比19.9%増の13万3,943台。乗用車が5割増、トラックが1割増だった
三菱自が新工場稼働、エンジン3割増産
三菱自動車は25日、現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)の100%出資エンジン製造子会社、三菱モーターズ・タイランド・エンジン(MEC)を東部レムチャバン工業団地内の隣接地の新工場に移転、20日から操業を開始したと発表した。エンジンの生産能力を3割弱引き上げた。
土地を除いた投資額は約2億9,000万バーツ。昨年8月に着工し、敷地面積は6万4,400平方メートル、延べ床面積は1万7,500平方メートル。
ディーゼルエンジンの年産能力を29.4%増の22万台に引き上げ、総年産能力は27%増の24万台に拡大した。ガソリンエンジンの年産能力は従来の2万台で維持する。従業員は増員せず既存の約560人で対応する。
将来は部品倉庫、コンテナヤードも敷地内に建設し、物流の効率化も図る考え。
三菱自動車本社・広報部は「すでに生産能力がフルの状態にあった。新型スポーツ多目的車(SUV)の生産も決まっており、将来の販売機会を逸さないよう建設を決めた」としている。
旧エンジン工場はMMThの敷地内に立地していた。昨年度(2007年4月〜08年3月)は、「パジェロ」用のディーゼルエンジンのみ4万1,000台を日本の三菱自動車に輸出した
インフレは問題化せず、コメ輸出を制限の計画ない
タイのスラポン財務相は25日、インフレは問題化せず、2008年のタイ国内総生産(GDP)伸び率は予想通り6%になる見通しだとの考えを示した。また、十分な在庫があることからコメの輸出を制限する計画はないと語った。
同相はロイターに対し、08年のGDP伸び率について「われわれの目標は6%だ。これを達成できると考えている」と述べた。
また「タイはコメと食料の純輸出国であり、インフレが問題化するとは認識していない」と語った
商銀10行が黒字、不良債権対策前進で
上場商業銀行11行の第1四半期連結決算(監査前)が出そろった。昨年までに不良債権対策が進んだことなどから、最終損益は10行が黒字となり、赤字はバンクタイ(BT)の1行にとどまった。大手ではサイアム商業銀行(SCB)が83.5%の大幅増収を記録した。
黒字10行のうち、8行が増益、2行が減益。バンクタイは赤字転落した。
大手4行では、バンコク銀行(BBL)、サイアム商銀、カシコーン銀行(KBANK)が増益。クルンタイ銀行(KTB)が減益だった。大幅増益のサイアム商銀は金利、非金利収入とも予想以上に伸びた。
業界最大手のバン銀は、純利益が56億2,599万バーツとなり、昨年同期比21.5%増加した。融資が増加した一方、資金調達コストなど経費が減少したことで増益となった。
3月末の貸出残高は昨年末比3.9%増加し、1兆758億バーツに上った。預金残高は197億バーツ増加し、1兆2,867億バーツになった。不良債権比率は7.9%から7.8%に低下した。
TMB銀行とサイアム・シティ銀行(SCIB)は、昨年同期に不調だった反動から、それぞれ622.7%、550.7%の大幅増益となった。
■バンクタイ赤字転落
バンクタイは、5億5,860万バーツの黒字から16億7,868万バーツの赤字に転落した。不良債権対策費がかさんだ。
単体決算では、業務粗利益2億2,900万バーツ(39%減)を確保したが、20億600万バーツの貸倒引当金を積み増したため、17億7,700万バーツの純損失となった
タイ中銀、2008年の成長率見通しを4.8―6.0%に引き上げ
タイ中央銀行は22日、2008年の経済成長率見通しを、従来の4.5―6.0%から4.8―6.0%に引き上げた。輸出の伸びが減速するものの、消費や投資の回復が見込まれるためとしている。
2008年のインフレ率見通しについても、1月時点予測の2.8―4.0%から4.0―5.0%に引き上げた。
ロイターが3月に実施したエコノミスト調査では、2008年の成長率は4.6%と予想されている
米デルファイ、TRWと交換部品を発売
米自動車部品最大手デルファイ・オートモーティブ・システムズは21日、タイで交換部品を発売すると発表した。国内初の販売代理店に自動車部品販売会社TRWアジアティックを指名した。初年度に売上高1,000万バーツを目指す。
TRWが全国2,000カ所の自動車販売店、整備業者などを通じてデルファイ・ブランドの製品を販売する計画。まずバンコク首都圏で取扱店を指定した後、販売網をほかの地方都市に広げる。
取り扱う製品は、イグニッションケーブルや各種センサーなどの電子部品、カーオーディオやナビゲーションなどの音響・映像(AV)機器のほか、ラジエーター、ブレーキパッド、燃料ポンプなど。
傘下の交換部品販売会社デルファイ・プロダクト&サービス・ソリューションズ(DPSS)がTRWに製品を供給する。DPSSは世界で7,000社以上にデルファイ製品を供給している。
同社のフランク・オルドネス社長は記者会見で、「高品質の部品が求められ、急成長するタイのアフターマーケット市場でシェアを獲得できると確信している」と自信をみせた。指名のセレモニーには、エリック・ジョン駐タイ米大使も出席した。
TRWは、米自動車部品大手TRWオートモーティブ・ホールディングスと自動車交換部品の輸入販売などを手掛けるオートモーティブ・アジアティック(タイランド)(AAC)の合弁会社。
昨年設立され、東南アジアのTRW製部品の販売事業を統括している。今年2月には独系自動車部品のヘラー・アジア・シンガポールからも販売代理店に指名された。
デルファイは世界34カ国156カ所に直営工場を持ち、昨年の売上高は223億米ドル。タイでは2001年、東部チョンブリ県に東南アジア初の工場を開設。ブレーキ部品などを生産し、国内外の自動車メーカーに供給している
Q1の乗用車販売、一部減税で4割増
タイ国トヨタ自動車(TMT)が18日発表した第1四半期の国内新車販売台数は、昨年同期比16.3%増の16万786台だった。ガソリン代替燃料に対応する一部モデルの物品税率が下がり、乗用車販売が4割増と好調。複数の対応モデルをそろえるホンダや日産自動車の伸びが大きかった。
乗用車は39.1%増の5万2,448台だった。ガソリンにエタノールを20%混ぜた代替燃料「E20」の対応車の物品税率が1月1日付で下がり、月別の販売伸び率は、1月から32.8%、45.0%、39.2%と高水準が続く。
主要メーカーでは、2.0%減の三菱自動車と大幅減のフォードを除く各社が販売を拡大。特に2位のホンダは50.3%増となり、シェアを昨年通期の29.4%から36.6%まで引き上げた。首位トヨタは35.7%増。昨年通期で54.4%だったシェアは48.7%に低下した。日産自とBMWは、販売台数をそれぞれ2倍以上に増やした。
商用車の販売台数は7.7%増の10万8,338台、1トンピックアップトラックは6.0%増の9万3,186台だった。1トンピックでは首位トヨタ、2位いすゞがともに8.4%増。三菱自は21.7%増で3位に入った。日産自は昨年1月の新モデル発売効果の反動でマイナス。
乗用車と商用車を合わせたメーカー別の販売は、首位トヨタが17.2%増の6万7,012台。2位いすゞは7.4%増、3位ホンダは46.3%増だった。
3月の販売台数は昨年同月比18.0%増の6万6,107台。乗用車は39.2%増の2万854台、商用車は10.3%増の4万5,253台だった。
TMTは4月の市場も好調と予測。3月末からのモーターショーや、各社の積極的なキャンペーン実施が寄与する。また、経済指標が上向き、政府の景気刺激策も導入が本格化したことにより、消費者の購買意欲の高まりに期待できる
<北京五輪>バンコクでの聖火リレー混乱なく…厳重な警備
タイの首都バンコクで19日午後、北京五輪の聖火リレーが行われた。各国で相次いだ混乱回避のためのコース変更などは行われず、約3000人を動員した厳重な警備の下、10.5キロのリレーは大きな混乱もなく終了した。
東南アジアで初めての北京五輪聖火リレーは、バンコク西部の中華街を出発。聖火は旧国会議事堂まで約3時間をかけ、80人の走者の手で受け継がれた。青いユニホーム姿の中国の「聖火警備隊」が並走。警官らが沿線で警戒に当たり、ヘリコプターも動員された。
沿道では、チベット支援団体のメンバーら約300人が「チベットに自由を」などと書いた垂れ幕を掲げ、中国のチベット政策に抗議の意を示した。聖火隊とともに走っていた中国人留学生ら数百人とにらみ合う場面もあったが、大きな混乱はなかった。
聖火はこの後、隣国マレーシアに運ばれ、21日にクアラルンプールでリレーが行われる
五輪聖火、タイに到着
北京五輪の聖火は18日未明(日本時間同日早朝)、インドから特別機でタイの首都バンコクの空軍基地に到着した。聖火リレーは19日午後(日本時間同)、バンコクの中華街から旧国会議事堂前広場までの約10.5キロの区間で行われる。
タイの人権活動家などが現場周辺での抗議活動を予定しており、治安当局2000人近くが警備に当たる予定
NZのフィッシャー、台所家電で新工場
ニュージーランド(NZ)の家電メーカー、フィッシャー&パイケル(F&P)・アプライアンス・ホールディングスは17日、冷蔵庫や食器洗浄機などの生産をタイに移管すると発表した。東部ラヨンの洗濯機工場の近くに新棟を建てる。世界的な生産再編の一環で、NZ、米国、豪州の3工場での生産を、1年半以内にタイなど3カ国に移管する。
同社は、NZダニーデン、豪州ブリスベン、米カリフォルニアの工場を閉鎖する。それぞれの工場で430人、310人、330人の従業員を削減する。
移転先はタイ、メキシコ、イタリア。タイは人件費が安いほか、2006年に自由貿易協定(FTA)が発効しており、今後、タイ産家電の輸入増が見込まれていることも移転の理由だ。
ラヨンでは、食器洗浄機と調理用レンジの生産を来春に開始する予定。ダニーデンからの移管で、食器洗浄機は北米を除く全世界に輸出する。冷蔵庫生産は来年3月の開始を予定。ブリスベンでの生産分を移管する。
工場を閉鎖する3カ国は人件費が高く、中国やタイの家電メーカーとの競争に勝つことが難しいほか、NZの高金利で資金調達コストがかかることなどから生産拠点の変更を決めた。3工場の移転で年間4,000万米ドル(5,000万NZドル)の節約効果を見込む。NZオークランドの冷蔵庫工場は操業を続ける。
FPAは、オークランド拠点の家電メーカー。冷蔵庫、洗濯機、食器洗浄機、乾燥機、調理器具などを生産し、NZ、豪州、米国、カナダ、英国、アイルランド、シンガポールなどに生産や販売の拠点を設置している。
同社は昨年4月に洗濯機、8月に回路基板の生産をラヨンに移管すると発表し、生産開始に向け準備を進めている
Q1の広告費4%減、公共テレビ誕生で
民間調査会社ニールセン・メディア・リサーチ・タイランドによると、第1四半期の国内広告費は昨年同期比3.7%減の206億8,600万バーツだった。国有テレビ局の旧TITVが公共放送局に転換し、広告を停止したことから、全体の6割弱を占めるテレビが7.7%減った。
テレビ広告費は117億7,800万バーツ。12日付ポストトゥデーによると、タイ公共放送サービス(TPBS)が2月の発足後に広告放送を停止し、広告収入が昨年同期の10分の1に当たる約2億バーツに減った。ほかのテレビ局はおおむね伸びており、TPBSを除く5局の総広告収入は約5%増えたとされる。
ラジオは10.9%増と2けたの伸びをみせ、映画、新聞、移動体も増加した。屋内は横ばい、雑誌と屋外はマイナスだった。
広告主別では、首位の英蘭系消費財大手ユニリーバ・タイホールディングスが11億3,000万バーツと22.2%減らした。2位はタイ国トヨタ自動車(TMT)の4億4,682万バーツ(57.9%増)。昨年同期の6位から順位を上げた。
ブランド別のトップは、消費財・栄養ドリンク大手のオーソトサパーの栄養ドリンク「M150」。広告費を1.5倍に増やした。
3月の全体の広告費は昨年同月比3.7%減の77億5,500万バーツ。テレビが7.8%減だった。
■チャンネル9好調
同日付ポストトゥデーによると、広告分析会社のメディア・スペンディングの集計では、第1四半期のテレビ広告収入は昨年同期比9.2%減の138億6,672万バーツだった。
それによると、局別ではTPBSと、1.0%減だったチャンネル7の2局がマイナス。一方、首相府傘下のチャンネル9は15.3%増で、チャンネル7から首位を奪った。チャンネル11も10.5%増と好調だった。
タイ広告協会(AAT)のウィタワット会長は、今年の広告費が7〜8%増える見通しを示した。年初の出稿は低迷したが、3〜4月に新製品発表が相次ぎ、今後の伸びに期待できるという
連立与党2党の「解党妥当」判断 選挙違反で選管
タイ選挙管理委員会は11日、昨年12月の下院選で、連立与党第2党の国民党と第4党の中道主義党の幹部に選挙違反があったとして「両党の解党が妥当」との判断を下した。最高司法機関である憲法裁判所で最終的に解党の是非を判断する。
両党が解党されてもそれぞれに所属する国会議員は他党に移籍できるため、連立与党の議席に影響しないが、両党所属の3大臣は辞職を迫られる。
最大与党の「国民の力党」の幹部にも選挙違反容疑があり、選管が審査している
家電購入に無利子融資、政府が省エネ策
エネルギー省は9日、家電使用での節電策を中心とした、11の省エネ策を発表した。省エネ家電など節電型機器の購入世帯に、1万バーツを限度とするゼロ金利融資を提供。エアコンの無料洗浄、自家用車の無料点検なども行う。市民に参加・協力を求め、年1,500億バーツの省エネ効果を見込む。
ゼロ金利融資事業は、同省代替エネルギー開発・エネルギー保全局が5月に開始。1世帯1万バーツを上限に、総額10億バーツを最大10万世帯に融資する。年間で総額10億バーツの省エネ効果を見込む。
エアコン購入は対象外として融資しないが、省エネ型のほかの種類の家電、電球、コンロ、熱効率の高いラーメンなべなど幅広い製品の購入に便宜を図る。
国営クルンタイ銀行(KTB)や農業・協同組合銀行(BAAC)など銀行4行が融資し、返済期限は1年。9月まで5カ月間受け付ける。
5〜9月には、中小企業を主な対象とする低金利融資も実施する。省エネを目的とした改修、設備投資などに、中小企業開発銀行(SME Bank)など13の金融機関が資金を供給する。融資総額は500億バーツを予定し、300億〜400億バーツの省エネを生み出せるとみている。
■効果1,500億バーツ
10日付各紙によると、同省は11策の実施で、国内エネルギー消費額の15%に当たる1,500億バーツの省エネを実現できると見込む。
融資以外の策と省エネ効果見込みは、◇国内生産の電気製品について、待機時の消費電力を1ワット未満とすることを義務化:120億バーツ◇一定面積以上のビル新築・拡張で、省令により省エネ設計を義務化:71億バーツ◇国営石油PTTなどの給油所80カ所でのエンジン無料検査:7億2,000万バーツ◇寺院での省エネ電球使用の奨励:2億1,000万バーツ◇家庭用エアコンの無料洗浄:1,800万バーツ――など
密入国のミャンマー人54人、コンテナで窒息死
ミャンマーと国境を接するタイ南部ラノンで9日夜、コンテナ内に隠れて密入国していたミャンマー人の男女54人が窒息死しているのが見つかった。
タイ警察によると、121人が漁船でタイ側に上陸した後、トラックに積まれた長さ約6メートル、幅約2メートルのコンテナ内に詰め込まれていた。約200キロ離れたリゾート地、プーケット島に運ばれる途中だったが、運転手が窒息者を発見した後、逃走した。コンテナの空調設備が故障していたらしい。
軍事政権による圧政が続くミャンマーからタイへの密入国は絶えず、100万人以上がタイ国内で合法、非合法に働いているとみられる
論戦相手にキック、議会内で与党議員
議会内カフェテリアで2日午後3時ごろ、与党・国民力党のカルン下院議員が、野党・民主党のソムキアット議員をけ飛ばそうとする事件が起きた。3日付各紙が報じた。
事件に先立ち下院では、ソムキアット議員がタクシン元首相を批判する集会に参加した件で与野党が激論を交わした。ソムキアット議員の答弁に腹を立て、カルン議員が攻撃を仕掛けたとみられる。
ただ、カルン議員のけりはソムキアット議員の足をかすった程度で、次に繰り出したパンチは空振りだった。カルン議員は国民力党の同僚らに取り押さえられた。ソムキアット議員は、カルン議員を暴行で警察に訴えた。一方、カルン議員は、先に手を出したのはソムキアット議員だと主張し、虚偽の訴えで名誉を傷つけられたとして警察に訴えた。
カルン議員は2005年に空港内で元妻に暴行した事件で有名。06年にも、閉館した映画館への立ち入りを静止した警備員に暴行。バンコク都議会議員だった07年には警官にも暴行した。
バンコクポスト(電子版)によると、下院は3日、暴行事件を調査する委員会を設置した。15日以内に調査結果を報告する
投資委、日印3社のエコカー計画承認
投資委員会(BOI)は2日、トヨタ自動車と三菱自動車、インド大手タタ・モーターズの小型低公害車「エコカー」生産の事業計画を承認した。3社の総投資額は約166億7,000万バーツ。エコカー計画を承認されたメーカーは計6社となった。
トヨタは現地法人のタイ国トヨタ自動車(TMT)が、東部チャチュンサオ県のゲートウェー・シティー工業団地内で2012年に生産を開始する計画。投資額は46億4,200万バーツ。年産能力は約10万台。国内向けと輸出向けを半々とし、輸出先に東南アジア諸国連合(ASEAN)とオセアニアを予定する。
三菱自は東部チョンブリ県のレムチャバン工場で10年に生産を開始する計画。投資額は47億1,100万バーツ。年産能力は約10万7,000台。輸出向けを88%とし、輸出先は日本、フィリピン、インドネシア、オーストラリアなどを予定。
現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)の桜井健郎ゼネラル・マネジャーは「現段階で車種などの詳細は決まっていない」とした上で、「生産開始には、さまざまなハードルをクリアする必要がある。車種なども条件や需要によって決めていく」と話す。現時点で専用の工場棟を新設する計画はないという。
タタ・モーターズは現地法人ではなく、インド本社が申請した。東部ラヨン県のヘマラート・イースタンシーボード工業団地内で10年に生産を始める。投資額は73億1,700万バーツと3社の中で最高。年産能力は約10万台で、48%を国内販売し、残りを輸出する。輸出先はASEAN、アジア太平洋地域、南アフリカ。
政府は世界的な生産・輸出拠点として自動車産業を振興するため、ピックアップトラックに次ぐ主力車種として、エコカーの生産を誘致。すでにホンダ、スズキ、日産自動車が承認され、計画を申請した7社のうち、独フォルクスワーゲン(VW)以外は承認済みとなった
車販売店が初団体設立、年内300社加盟
自動車販売業の約100社が3日、国内初の業界団体「タイ自動車販売店協会(TADA)」を設立した。新車販売業者などが加盟し、消費者本位の情報提供や政府に対する要望提出などに取り組む。
将来的に自動車産業の発展と市場成長が予想され、業界全体での取り組みが重要になるとの判断から、設立が決まった。年内に会員を3倍の300社まで増やす計画。国内の販売業者は約1,500社に上り、2011年までに全社の加盟を目指す。
初代会長はメルセデス・ベンツなどを販売する「ベンツTTCグループ」のソンポン社長兼最高経営責任者(CEO)が務める。6月に役員選挙を実施し、正式に就任が決まる予定。
ソンポン氏は記者会見で、「販売店が消費者に一番近く、協会設立で最もメリットを受けるのは消費者だ」と述べた。
副会長は日産自動車との合弁事業などを手掛けるサイアム・モーターズ(SM)グループのウィチャイ専務、自動車部品・改造車製造のタイルン・ユニオンカー(TRU)のソンポン社長の2人。
将来は情報提供の一環として、国内の新車販売台数の集計を自動車メーカーに代わって実施したい考え。現在は複数のメーカーが独自に行っており、各社の数字が異なるケースが多いという。
協会によると、国内で現在販売されている自動車ブランドは33種類。販売店の総従業員数は約3万人に上る。販売店設置の総投資額は800億バーツ。年間の自動車販売額は7,000億バーツ以上
味の素が2工場新設、缶飲料と即席食
味の素(本社・東京都中央区)は1日、中部サラブリ県に缶コーヒーとレトルト加工食品の計2工場を設置したと発表した。タイ国内向け缶コーヒーの3割増産や、日本向けのレトルト製品の生産開始などを通じて、アジアでの食品事業を強化する。タイでの設備投資額は、昨年11月の冷凍食品生産増強と合わせて計112億円に上る。
缶コーヒー工場は、タイ味の素販売(AST)が約47億円を投資し、調味料などを生産するタイ味の素のノンケー工場の隣接地に設置した。
今月に操業を開始し、「バーディー」ブランド製品を製造。国内での年産能力は、生産委託先のタイ味の素カルピスビバレッジ(ACBT)と合わせ、2,400万ケース(30本入り)に3割増える。
新工場では、コーヒー豆の焙煎(ばいせん)・抽出から調合、充てんまで一貫して行い、品質を向上させる。これまではACBTなどの委託工場が、インスタントコーヒーを原料に製造していた。
ASTは増産により、需要増に対応する。2007年度の販売量・額は、推定で前年度比1割増の1,830万ケース、222億円だった。約342億円の市場でシェア65%を占める。味の素は市場が今後、2けた成長を続けると見込む。
■日本にレトルト食品輸出
タイ味の素はノンケー工場内に、日本向けレトルト製品の新工場を新設し、「クックドゥー」ブランドのレトルト調味料の新製品製造を開始した。「麻婆豆腐用」3種類と「麻婆茄子用」1種類で、日本で28日に発売する。粗びき肉の量を現行品の2.5倍に増やしたのが特徴という。
味の素のグループ各社は、昨年11月の鶏肉加工冷食の新工場設置と、豚肉加工冷食工場のライン増設に、計13億8,800万バーツを投資。年産能力をそれぞれ3倍、2倍に増やした
インフラ整備を加速、メコン圏首脳会議
大メコン圏(GMS)の6カ国による第3回GMS首脳会議が3月30〜31日、ラオスの首都ビエンチャンで開かれ、各国首脳は域内の貿易と投資の促進に向け道路・鉄道・電力網の整備を加速することなどで意見が一致した。インフラ事業の推進など2008〜12年の行動計画をうたった共同宣言を発表し閉幕した。
会議にはメコン川流域のタイ、中国、ミャンマー、ラオス、カンボジア、べトナムの6カ国の首脳が参加した。
GMSの提唱者のアジア開発銀行(ADB)によると、08〜12年の行動計画の柱は、◇GMS域内の物流回廊のうち、シンガポール〜中国雲南省・昆明間鉄道(SKRL)を含む未完成事業の建設推進と改善◇地方の通信整備への資源投入拡大◇バイオ燃料など新エネルギー開発計画の実施◇森林保護と環境リスクの削減◇教育・保健・労働分野での新たな戦略行動計画実施――など8項目。
首脳らはさらに、域内の協力推進項目として、人身売買や麻薬取引の撲滅、情報通信網を整備する「GMS情報スーパーハイウエー構想」などに力を入れることで一致した。
会議では、6カ国中で突出した国力を誇る中国の存在感が際立ったとされる。中国国営の新華社通信によると、同国の温家宝首相は、バンコクやベトナム北部と昆明を結ぶ「南北経済回廊」の11年までの完成に強い意欲を表明するなど、積極発言を行い、会議を主導したという。
一方、タイ国営通信(TNA)によると、サマック首相は、温首相との会談で、北京五輪の開会式に参加すると表明した。
■ラオス鉄道延伸に融資へ
タイ首相府広報局によると、同首相は3月30日、第1メコン国際橋(第1友好橋)に近いラオス国内初の鉄道駅「タナレン駅」を訪問、同国内の鉄道延伸に9億バーツのソフトローンを提供する考えを示した。タナレンからビエンチャンまでの9キロの区間が対象。
タイ側からタナレンまでの区間は、月末に建設工事が終わり、5月に開通する予定。ソムチャイ副首相兼文部相とラオスの担当閣僚が同日、両国間の国際鉄道運行に関する合意文書を交わした。
ラオス側が担当した友好橋中央〜タナレンの3.5キロ区間の建設費は、タイ政府のソフトローンと無償供与の計1億9,700万バーツでまかなわれた。
一方、ピヤパン副運輸次官は同日、タイ北部チェンライ県とメコン川対岸のラオス北西部を結ぶ新国際橋の着工が、今年半ばになる見通しを明らかにした。タイと中国が建設費を折半し、11年の開通を目指す
NGV10倍増産、シボレーが新型車発表
米ゼネラル・モーターズ(GM)は今年、タイでシボレー・ブランドの天然ガス自動車(NGV)生産台数を昨年の11倍の6,500台に引き上げる計画だ。燃料価格がガソリンより割安で、NGV乗用車の受注が急拡大している。28日開幕の「第29回バンコク国際モーターショー」では、国内初のNGV1トンピックアップトラックを発表した。来月に発売する。
28日付各紙によると、シボレーの乗用車「オプトラ」のNGV仕様(81万9,000バーツ)は、今年に入り受注が昨年同期のほぼ10倍に増加。このため、生産能力が不足しているという。
一方、シボレー・セールス(タイランド)は、NGV仕様の1トンピック「コロラド」を発表した。天然ガスを燃料とする1トンピックは国内初という。ガスと軽油を同時に使用する技術を採用した。シングルキャブとキングキャブをそろえ、排気量はともに2500cc。
原油高がNGV需要を押し上げている。政府はNGV燃料価格をガソリンなどより割安の1キログラム8バーツに抑制。ガソリン車やディーゼル車のNGVへの切り替えを促している。2012年末までに全自動車の約2割をNGVとしたい考え。
国内ではほか、インド系タタ・モーターズ(タイランド)(TMTL)が、1トンピック「ゼノン」のNGV仕様を7月以降に発売する方針。三菱自動車の現地法人、ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)も、乗用車「ランサー」のNGV仕様発売を検討している
象使い介在療法、自閉症が対象=「心身機能改善に効果」と所長
タイ北部ランパン県の象保護センターで、自閉症児らの発達を支援する象介在療法の研究が進められている。プラソブ所長(51)は「象を使った療法は世界でも初めて。まだ試験段階だが、心身機能の改善などに効果がある」と話している。
同センターでは、約70頭の象が飼育されている。介在療法を担当するのは、11歳と9歳のメスの象。頭が良く、性格がやさしいことから選ばれた。
同所長は昨年4月、1回目の試験療法を実施。10代の自閉症の男子4人が12日間、センター内の静かな森の中で象と一緒に過ごした期間の外見上の変化を調べた。
その結果、周囲の物に触るのを嫌がっていた子どもが象を自発的に触るようになったほか、目を閉じて片足で立っている時間が大幅に伸びるなど、体力面が改善した子どももいたという
「タイの空をクリーンに」 ホンダ、タイで全二輪車に環境性装置を搭載
1967年にタイでの二輪車生産を開始し、2007年9月末にタイでの二輪車生産累計1,500万台を達成したホンダ。かつて4ストは「燃費が悪い」「耐久性がない」とタイ国内では人気がなかったが、ホンダが2000年に発表した2スト並の走りと価格を実現した、排出ガスが少ない「ソニック」が大ブレイク。タイでの4スト車の割合は100%に近づき、Honda車の市場占有率も今や73%まで高まっている。
そして3月27日(現地)、ホンダはさらにタイの空をクリーンにすべく、2009年末までに環境性能に優れた電子制御燃料噴射装置PGM−FI(Honda Programmed Fuel Injection)をタイの全二輪車に搭載していくことを(現地)に発表した。
PGM−FIは状況に合わせ燃料の噴射を電子制御することにより、主に燃費向上と排出ガスのクリーン化に寄与する。タイでは、このPGM−FIを搭載し、導入が予定されている第6次エミッション規制値に適合し、従来のエンジンに比べ最大15%の燃費向上と出力向上を両立した新エンジンを搭載した新モデルの投入を今年中に予定している。この新モデルはタイの二輪車で初めて、E20(エタノール混合率20%のガソリン)対応も可能である。
タイ二輪車市場で環境性能に優れたPGM−FIを全車種に搭載することで、環境負荷低減への取り組みをさらに加速させていく予定だ
中国・美的集団が進出、エアコンを発売
中国家電大手の美的集団(Midea)は26日、タイで家庭用エアコンの販売を開始したと発表した。東南アジアでの販売は、マレーシア、ベトナムに続いて3カ国目。低価格品から高級品までそろえ、3年後に販売5万台、シェア7%を目指す。
27日付各紙によると、現地法人ミデア・エアコンディショニング・イクイップメント(タイランド)が、MDディストリビューター(タイランド)を総輸入元に指名した。当面は中国から輸入し、後にベトナム製に切り替える。
販売するのは低価格品「グローリー」、中級品「エリート」、高級品「バーチュ」の3シリーズで、9,000〜2万4,000BTU(英国熱量単位)のモデルをそろえる。価格は1万2,000BTUの製品が1万2,000〜1万6,000バーツなど。
今年はマーケティングに1,500万バーツを投入。全国100店以上の代理店を通じて、1万5,000台の販売を目指す。来年から家電量販店などに販売網を広げる。
ミデアの趙瑾(King Zhao)社長は、「タイで中国製のイメージは良くないため、まずブランドの確立に時間を割く」と表明した。また、同社製品がタイを含む20カ国の認証を得ており、米キヤリアや米ヨークなど大手へのOEM(相手先ブランドによる生産)供給も行っていると述べ、品質の高さをアピールした。
将来は洗濯機や冷蔵庫を発売する方針。業務用エアコンの発売は未定という。
美的集団は、中国4カ所とベトナム南部の計5カ所に工場を構え、エアコンの総年産能力は1,800万台。昨年にミデアを資本金300万バーツで設立した。
MDは、エアコン販売サイアムパスコ(タイランド)(Siam Pasco)の傘下企業
円借款624億円に調印、首都圏鉄道整備
日本政府は26日、タイ政府の首都圏鉄道整備事業に対する624億4,200万円の円借款供与に合意する外交文書にバンコク都内で調印した。正式契約は31日に日本で結ばれる。タイの新規案件に対する円借款供与は5年半ぶり。さらに追加供与も計画している。
地下鉄パープルライン(バンスー〜バンヤイ、23キロ)を対象に、国際協力銀行(JBIC)が地下鉄事業を統括する首都電車公団(MRTA)に貸し付ける。借款条件は年利1.4%(コンサルタント部分は0.01%)、償還期間25年(うち据置期間7年)。発注先を制限しないアンタイドローンとする。
同ラインの総工費は車両調達などを含め約2,400億円(約800億バーツ)に上り、円借款を供与できる対象は土木工事、コンサルなどの約1,100億円。このうち、2010年までの事業費について今回の供与を決めた。さらに追加供与する見込み。
首都圏鉄道整備事業のうち、パープルラインは優先度が高く、タイ政府は近く入札を実施する方針。年内の建設着工、2013年の運行開始を目指す。円借款以外の事業資金については、30年物国債や政府予算で賄う方法などを検討している。
パープルラインには26駅が設置され、利用者数は開業年が1日20万人、10年後に29万人と見込まれる。JBICは「交通渋滞の緩和や環境改善に寄与できる」とし、今後も円借款を通じて都市機能整備を支援する方針。
調印式には小林秀明駐タイ大使、スラポン副首相兼財務相らが出席した。同副首相は「スケジュール通りに建設し、返済できる自信がある」と述べた。
タイ政府は06年8月、パープルライン、レッドライン新設とブルーライン延長の3路線について日本政府に円借款の供与を要請した。日本側は残る2路線についても、供与に向けて調査を進めている。タイ政府はこれら3路線を含め、9路線の整備を計画している。
日本政府は、地下鉄のブルーライン(約2,224億円)、バンコク新国際空港(スワンナプーム空港、約1,992億円)など、タイのインフラ整備を積極的に支援。今回の案件を含め、1967年度以降の円借款総額は2兆105億3,700万円となった
ウレタン原料を生産、宇部興産が計画
宇部興産の現地法人は24日、ポリウレタンなどの原料となるヘキサンジオールを生産する計画を明らかにした。日本本社が年内にも最終決定する見込み。投資額は15億バーツ。タイでの生産は宇部興産が初めてとなる。
東部ラヨン県の既存工場の敷地内で、来年初めにも工場の建設に着工し、2011年に稼動させる計画。年産能力は6,000トン。「1.6ヘキサンジオール」の商品名で生産し、東南アジア向けに販売する。
現在は日本、スペインで生産し、年産能力はそれぞれ約6,000トン。自動車塗料向けなどの需要が伸びており、タイを含めた3拠点体制に拡充して対応する。タイでの新会社設立も検討している。
国内のグループ5社のチャランヤ社長は、「タイでの特殊化学製品の試験的プロジェクトになる。中国やインドなどアジアでの需要に応えるため、宇部興産はタイを戦略的な投資拠点とみている」と述べた。
同グループは積極的に生産を拡大しており、合成樹脂「ナイロン6」の生産設備増強には14億バーツを投資。来年10月に完成し、年産能力は2万5,000トンから7万5,000トンに高まる。
また、原料のカプロラクタムの生産増強も進めており、10年に完了する。投資額は8億バーツ。年産能力は11万トンから13万トンに高まり、副産物の化学肥料、硫安(りゅうあん)の年産量も44万トンから52万トンに増える。
宇部興産は国内に、タイ・カプロラクタム(TCL)、ウベナイロン(タイランド)(UNT)、タイ・シンセティック・ラバーズ(TSL)の生産3社と、研究開発(R&D)の1社、肥料販売の1社の子会社を設置している。
タイでの昨年の売上高は約200億バーツ。輸出による売り上げが60%を占めた。純利益は約21億バーツだった。今年は昨年並みの売り上げを予想し、11年には増産効果で250億バーツに増えると見込む
猫200匹以上が大量死=伝染性腸炎?感染恐れ遺棄も
タイ中部アントン県で猫の死が相次ぎ、この数日間に死んだ猫は200匹以上に及んだ。農業・協同組合省は25日、「死んだ猫から猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)ウイルスを検出した」と発表。「人には感染しない」と説明しているが、飼っていた猫を捨てる人が出るなど、住民の間に不安が広がっている。
猫の相次ぐ死は23日ごろから始まった。同県の3村では登録済みの猫855匹のうち約200匹が死んだ。野良猫も含めると、死んだ数はさらに膨らむとみられる
ロビンソン百貨店、シーロム店を閉鎖
流通大手セントラル・グループ傘下のロビンソン百貨店(ROBINS)は、バンコク都心のシーロム店を閉鎖する。売り場面積が狭い上、賃貸契約期間が残り少ないため改装もできず、今後の増収が期待できないことが理由だ。賃借権など資産を売却した代金を運転資金、事業拡張に充てる。
ロビンソンは21日、シーロム通りとラマ4世通りの交差点にある商業ビル「シーロム・トレード・センター」内に設置しているシーロム店の賃借権、設備など資産を同日付で売却したと発表した。今後、整理を進め、6月に閉店する計画だ。売却代金は2億3,000万バーツだった。
ビルの一角に入居しているシーロム店は、都内に次々とオープンしている大型商業施設に比較して売り場面積が狭く、品ぞろえで勝負にならない上、2014年に賃貸契約が満了するため、集客増を目的に改装するのも不可能な状況。同センターを管理・運営するシーロム・アセット社が資産買収を提示したことから、応じることにした。
シーロム・アセット社は、ロビンソン退去後、オフィス・スペース、フィットネス・センター、小売りスペースを設置する計画だ。
■地方で店舗増設
ロビンソンは、都心部の店舗の拡張が難しいことから、現在は地方の事業を強化している。
来年の完成をめどに東部チョンブリ、東北部コンケン、ウボンラチャタニでそれぞれ1店ずつ建設中。床面積は9,000〜1万2,000平方メートル。さらに3店を地方に出店する予定だ。
同社の店舗は現在、シーロム店を含めバンコクに10店、地方に9店。
昨年業績は、総売上高が126億190万バーツと前年比4.4%増加した。一方、純利益は8億6,400万バーツと前年の26億6,200万バーツから67.5%減少した。前年に債務再編により19億4,320万バーツの特別利益を計上したことへの反動で大幅減益となった
発電公団、南部の新ガス発電所を稼働
タイ発電公団(EGAT)は21日、南部ソンクラー県のチャナ発電所(731メガワット=MW)の開所式を行った。沖合のタイ・マレーシア共同開発海域(JDA)で生産したガスを燃料とし、このほど稼働を開始した。南部の電力供給がより安定すると見込まれる。
ガスタービン2基、蒸気発生装置2基、蒸気タービン1基を備えたコージェネレーション(熱電併給)施設。1日に最大で1億3,000万立方フィートの天然ガスを使用する。建設費などに169億バーツを投資した。
22日付各紙によると、同公団の発電燃料に占める天然ガスの割合は、チャナ発電所の稼働開始で71%となる見通し。昨年は68%だった。
今後は電力開発計画(PDP2007)に基づき、石炭火力発電所4カ所の操業を2016年までに開始する予定。ただ、住民の反対などで建設地選びが遅れる場合は、先にチャナ発電所の第2期工事を進める。700MWを増設するための用地を取得済みという。
同公団は一方、中部アユタヤ県ワンノイ郡と同チャチュンサオ県バンパコン郡で天然ガス火力発電所の増設を計画。ともに出力800MW、投資額180億バーツを予定している。
ワンノイの施設は郡内4カ所目の発電所となる。年内に建設業者を決め、12年の電力供給開始を見込む。郡内の発電所の出力は計2,625MWに増える。
バンパコンの施設は、来年初めの建設入札を経て、13年に稼働を開始する予定。郡内の既存施設の合計出力は約3,600MW
自動車各社が増産 低燃費車の生産優遇で政府後押し
トヨタ自動車など日本の自動車各社がタイでの現地生産を拡充している。日米の市場が振るわない中、販売好調なアジアや中東の新興市場に近いタイを輸出拠点として活用するためだ。タイ政府が低燃費車の生産に優遇措置を打ち出したことも増産を後押ししている。【赤間清広】
バンコク近郊のトヨタのバンポー工場。タイ3カ所目の生産拠点で、昨年1月に開設され、生産能力は年10万台だが、フル稼働の状態が続いている。設備も日本の工場に匹敵する最新鋭のものだ。
生産しているのは、トヨタが新興市場向けの世界戦略車「IMV」として展開するピックアップトラックなど。タイの3工場全体で昨年、50万台を生産し、約25万台を100カ国以上に輸出した。タイトヨタの園田光宏社長は「インドや中国の現地工場の生産不足を補う役割も果たしている」と強調する。
スズキはタイで初の四輪車工場(生産能力10万台)を建設し、10年の稼働を目指す。排気量1200CCクラスの小型乗用車を生産し、7割程度を輸出に振り向ける。
スズキの新工場の呼び水となったのがタイのエコカー優遇策。「燃料1リットルで20キロ以上走行」など政府の基準を満たす車を年10万台以上生産するメーカーに法人税を免除する。
日産自動車も優遇策の適用を受け、タイの既存工場を増設し、10年の稼働を予定している。小型車を10万台以上生産し、大半は輸出する。ホンダも優遇策適用の申請が承認されており、新工場の建設に動いている。
ガソリン高で低燃費車が脚光を浴びており、燃費技術に定評のある日系メーカーと、「アジアのデトロイト」を目指し低燃費車の生産・輸出拠点を構築したいタイ政府の思惑が合致した形だ
タイ下院議長、選挙違反で資格停止 最大与党解党も
タイ最高裁は20日、タクシン元首相の側近で首相秘書官長などを務めたヨンユット下院議長が、昨年12月の総選挙をめぐり選挙違反(買収)を犯したとする選挙管理委員会の訴えを受理した。これを受けて、ヨンユット議長は、選挙法の規定に基づき議長職と下院議員の資格を停止された。有罪判決を受ければ失職する。
同国の選管は先月下旬、ヨンユット氏が買収工作を実行したと認定、その後、起訴していた。同氏は、下院選当時は与党「国民の力党」の副党首を務めており、最高裁が党自体も買収工作に関与したと判断した場合、最大与党の同党は、解党処分に追い込まれる可能性もある。
司法関係者によると、最高裁が判断を下すまでには約3カ月かかるという。
選管は通常、委員長と委員計5人による全員一致の認定の末に起訴するが、今回は委員長を含む3人の認定にとどまっていた。ヨンユット氏はこのため、この3人に加え、事件の調査委員会委員長だったチャイヤ国家警察公安局副局長を職権乱用などの容疑で国家警察に逆告訴した。
ただ、チャイヤ副局長は19日にテロが続発するタイ南部の国家警察の前線本部に異動となった。タイではサマック政権発足後、反タクシン派の更迭とタクシン派の抜擢人事が続いているが、副局長の異動について、野党民主党のステープ幹事長は、「政府の権力乱用だ」と述べ、非難した
素材最大手SCC、越に大規模石化施設
素材最大手サイアム・セメント(SCC)は、ベトナムの国営2社と合弁会社を設立し、大規模石油化学施設を建設する。総投資額は最大40億米ドルを見込み、2012年に商業生産を開始する計画だ。
SCCは20日、国営ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)、国営ベトナム化学総公社(ビナケム)と合弁事業実施で19日に合意したと発表した。
SCCは、子会社ビナSCGケミカルズ(VSCGケム)と関連会社タイ・プラスチック・アンド・ケミカルズ(TPC)を通じて71%出資する。合弁会社の名称、資本金などは未定だ。
石化施設の年産能力は、オレフィンが165万トン、ポリオレフィンが145万トン、クロールアルカリ(CA)が28万トン。
塩化ビニール樹脂(PVC)関連では、二塩化エチレン(EDC)が33万トン、塩化ビニールモノマー(VCM)が40万トン。
合弁会社は、石化施設のほか、港湾、倉庫など周辺施設も整備し、2012年にPVC関連、2013年にその他の商業生産を開始する計画だ。総投資予算は35億〜40億米ドルを見込む。
南部バリアブンタウ省ロンソン島に施設を建設する。同島はホーチミン市中心部から直線距離で約40キロ。面積は3,565ヘクタール。製油所建設が計画されている。
SCCは1990年、ベトナムに進出。現在では7子会社、4駐在員事務所を設置。化学、製紙、生コンクリート、建材、流通事業を手掛けている。
TPCは、ベトナムに4子会社、1駐在員事務所を設置。4子会社は、TPCビナ・プラスチック・アンド・ケミカル(南部ドンナイ省)、ベトタイ・プラストケム(南部ビンズオン省)、ケムテック(同)、ミンタイ・ハウス・コンポーネント(ホーチミン市)。
ビナSCGケミカルズは、ベトナムの石化事業の持ち株会社として2007年に設立された
東洋製罐、オイシにコーヒー飲料供給
東洋製罐(本社・東京都千代田区)の現地法人トーヨーパックインターナショナルは先月、中部アユタヤ県の工場を稼働させ、ペットボトル入りコーヒー飲料の製造を開始した。ボトル製造や充てんに加え、飲料の調合も手掛ける。容器の内容物の生産は、東洋製罐にとって初めてという。緑茶飲料・飲食店チェーン大手オイシ・グループ(OISHI)が自社ブランドで19日に発売した。
トーヨーパックは2006年8月の設立。工場はロジャナ工業団地に入居し、茶飲料などに使用されるペットボトル「アセプティックボトル」の生産などを手掛ける。コーヒー飲料の月産能力は1,000万本。全量をオイシに供給する。
工場ではコーヒー豆などコーヒー飲料の原材料も調達し、自社で調合する。東洋製罐が容器の内容物を生産する初のケース。同社は今後、飲料など内容物の生産を他工場にも広げる方向で検討しているという。
■オイシ、シェア10%目標
オイシはコーヒー飲料を、「コフィオ(Coffio)」ブランドで19日に正式発売した。「エスプレッソ」「モカ」「ラテ」の3風味をそろえ、1本230ミリリットル入りで25バーツ。今年はマーケティングに2億バーツを投じる。
同社のコーヒー飲料販売は初めて。初年度に8億5,000万バーツを売り上げ、缶入りやボトル入りなどのコーヒー飲料市場でシェア10%を目指す。また、19日付各紙によると、ペットボトルではない容器に入ったコーヒー飲料を自社生産する考えで、5億バーツを投資するという。
同社は2003年の緑茶ブームを起こした緑茶飲料最大手。飲料事業ではこれまで、茶飲料や機能性飲料、果汁飲料の製造・販売を手掛けた。日本料理チェーンなども展開し、今年半ばにフジオフードシステム(本社・大阪市北区)の定食店「まいどおおきに食堂」をバンコクでオープンする予定
日本ペイント、売上高目標52億バーツ
日本ペイントの現地法人、日本ペイント(泰国)は18日、ナノテクノロジー(超微細技術)を使った建築塗料の新製品を発表した。今年は全部門で新製品を発売し、販促に2億5,000万バーツを投入、昨年比18%増の売上高52億バーツを目指す。
新製品のアクリル系塗料「ビニレックス・ハイブリッドシールド・セミ・グロス」を日本本社と共同開発した。アクリル2種類とナノテクを使い、色素粒子を0.001〜1.1ミクロンに小型化、コンクリート壁など塗布面に深く浸透するようにした。
太陽光や雨などに対する耐久性が高く、汚れも洗浄しやすいのが特徴で、室内外ともに適した製品に仕上がったという。
販売価格は既存製品の1割増の1缶3,500バーツ(3.85リットル入り)。一般の住宅所有者や建設、塗装業者、建築家、インテリアデザイナーなどを顧客に見込み、テレビコマーシャル(CM)などの販促を展開する。
スープポン社長は「建築塗料市場は競争が激化しており、当社は常に最新技術の導入を重視している。新製品が日本ペイントへの信頼性を高めるだろう」と述べた。
同社によると、今年の国内の塗料市場は昨年比4〜5%増の約250億バーツとなる見込み。うち建築塗料が半数を占める。今年は工業用、建築用などの新製品を投入し、建築用では市場シェア3位を目指す。
同社は1967年8月設立。バンコク東郊サムットプラカン県と東部チョンブリ県に計2工場を持ち、自動車、家電、建築用塗料や表面処理剤などを生産、販売している。同県では研究開発(R&D)センターの建設も進めている。昨年の売上高は44億バーツ
タイ政府誘致に新日鉄など4社が名乗り
タイ政府の製鉄所誘致計画に、新日本製鉄とJFEスチールの日本勢に加え、世界最大手のアルセロール・ミタルと、中国最大手の宝鋼集団が名乗りをあげている。タイは日系自動車メーカーが進出し年間1200万トンと東南アジア一の鉄鋼消費国で、4社の争いは激しさを増しそうだ。
先週来日したタイ政府のスウィット副首相兼工業相は会見で、「高級鋼の生産や環境技術が高い日本企業は有利だ。1年以内に企業を選定したい」と述べた。JFE東日本製鉄所(千葉市)や新日鉄大分製鉄所(大分市)を訪問し、環境対策や港湾設備を視察した。
タイ政府は昨年11月に製鉄所誘致を公表し、日本の2社に参加を打診した。アルセロール・ミタルは応募締め切り間際の1月末に参加を表明した。ミタルは中国の鉄鋼メーカーに資本参加してアジア攻勢を強めており、タイに進出すれば日本メーカーにとって脅威になる。
JFEの馬田一社長は「温室効果ガスの排出を増やせないので、新しい製鉄所は国内でつくれない」と、海外拠点に意欲を見せる。一方、新日鉄の三村明夫社長は「国際競争力のある製鉄所にするにはタイ政府が(港湾や電力などの)インフラ整備で全面支援する必要がある」と述べている
照明シルバニア、馬越に販社設置を計画
照明器具の米系ハウェル・シルバニア(タイランド)は17日、今年6月までにマレーシアに販売会社とショールームを設置するほか、ベトナムの駐在員事務所を来年中に販社に転換すると発表した。タイを拠点に東南アジア事業を強化する。
投資額は非公表。また東南アジアでの現地生産に向け、来年中にベトナムの照明器具工場買収のほか、3〜5年以内にタイ国内にスイッチ、ランプなどの工場建設も検討している。
地球温暖化防止を受け、今年は省エネ製品をアピールする新テレビコマーシャル(CM)を2,500万バーツで制作。17日から放送を開始した。販促には昨年比42.9%増の1億バーツを投じる。
今年の売上高目標は昨年比30%増の9億バーツ。シェアを昨年比2〜3ポイント増の17〜18%に引き上げる。
昨年の売上高は前年比17%増の7億バーツ。うち国内販売が9割で残りは輸出。売上高のうち照明器具が90%、スイッチなど非照明品が10%。国内に生産拠点はなく、中国、英国、日本、ベルギーなどから製品を輸入している。
昨年の蛍光灯国内市場は60億バーツ規模。
インド企業ハウェル(インド)が昨年2月、シルバニア・ライティング・インターナショナル(本社・ドイツ)の株式の40%を取得。シルバニア(タイランド)から現社名に変更した。同社は東南アジア諸国連合(ASEAN)ほか、ネパール、スリランカなどの営業を管理している
タイ首相、ミャンマー擁護=経済制裁科す欧米を批判
タイのサマック首相は16日、民主化問題などを理由にミャンマーへの経済制裁を続ける欧米諸国を批判する一方、ミャンマーとの経済協力を拡大する考えを示した。2月に発足したタイの新政権がミャンマー軍事政権を積極的に擁護する姿勢を鮮明にしたことで、今後、ミャンマー問題をめぐる東南アジア諸国連合(ASEAN)などの対応にも影響を与えそうだ
ホテルで爆破テロ 2人死亡
タイ南部パタニ県のホテルで15日夜、爆弾が爆発し、ホテルの警備員と運転手の2人が死亡、少なくとも14人が負傷した。イスラム系武装勢力によるテロとみられる。
イスラム教徒が多く住むタイ南部では、分離独立を求める武装組織によるとみられるテロや住民襲撃が相次いでおり、04年以降で約3000人の犠牲者が出ている
世界で暗躍する「死の商人」7人すべて旧ソ連人
世界をまたにかけた旧ソ連軍将校の武器密売人が今月初め、タイ警察当局に逮捕されたことを受け、旧ソ連軍関係者による武器の違法取引に関心が高まっている。ロシアでは、世界で暗躍する有力な「死の商人」7人全員が旧ソ連出身者であるとの報道も出ている。軍事超大国・ソ連崩壊後、旧ソ連製兵器は、世界の闇武器市場に大量に流出し、世界各地の紛争地で使われる実態が浮き彫りになっている。
今月初め、バンコクの高級ホテルで逮捕されたビクトル・ボウト容疑者(41)は、中央アジア・タジキスタンの首都ドゥシャンベで生まれ、アフリカのアンゴラ駐留ソ連軍軍事顧問団の通訳などを務めたソ連軍参謀本部情報総局(GRU)出身者だ。
同時期に同地で勤務していたというロシア大統領府副長官兼国営石油ロスネフチ会長のセチン氏との関係も取りざたされている。プーチン政権最高幹部の一人である同氏は、旧ソ連国家保安委員会(KGB)出身の最強硬シロビキ(武闘派)として知られる。
ボウト容疑者は、国際テロ組織アルカーイダや中南米最大の左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)などに武器を密輸した容疑で、米国などから国際指名手配されていた。地対空ミサイルや武装ヘリなど、あらゆる旧ソ連製兵器を扱い、武器輸送には50機の輸送機を使ったこともあるとされる人物で、米映画の武器商人のモデルにもなり、「史上最強の武器商人」などと呼ばれていたという。
ロシアのアルグメンティ・ニエジェーリャ紙によると、世界ではボウト容疑者のほか、6人の旧ソ連圏出身者が有力な武器商人として暗躍し、闇武器市場を事実上牛耳っている。
旧ソ連製造兵器の密輸で財を成した「武器バロン(男爵)」と呼ばれるこれら大富豪たちはいずれも、表向きの事業を持つ。中には、フランス政府から勲章を得た企業家や、社会貢献などメセナ活動で社会的に高い地位を得たイスラエル在住の大富豪もいる。
闇武器市場では、武装ヘリ、地雷、戦車、潜水艦、地対空ミサイル、巡航ミサイル、重火器などありとあらゆる兵器を手に入れることができる。銃器売買の実に4分の1は、闇で行われるとされる。年間50億〜100億ドル(約5000億〜1兆円)にのぼる利益の多くが、7人の「男爵」たちにわたるという。
こうした兵器は、旧ソ連軍の兵器貯蔵庫から秘密裏に運び出され、国連が紛争地として武器の禁輸措置をとる国々にひそかに持ち込まれる。米国の反テロ戦争が行われるアフガニスタンでは、イスラム武装勢力タリバンがウクライナの戦車T55、T62を使用。アンゴラでも、戦車や武装ヘリMi25が使われ、アフリカのシエラレオネ、コンゴや、中東のイランなど世界各国に及ぶ。
ロシアやウクライナなど旧ソ連各地の兵器貯蔵庫ではソ連崩壊後、原因不明の爆発や火災が相次いでいる。同紙は、これらの火災は、軍関係者が証拠隠滅のために故意に行っている可能性が高いと指摘。これら「武器男爵」たちがなかなか逮捕されず、逮捕されてもほとんどが釈放される実態を紹介し、軍や保安機関など現政権幹部との癒着を暗に示している
邦人副社長、事故死
タイ中部チョンブリ県シーラチャ郡の建設中のビルで12日夜、タイ旭化成スパンデックス副社長の明渡隆治さん(54)が血を流して死んでいるが見つかった。地元警察によると、明渡さんは建設中のビルの視察に訪れ3階に上った後に誤って転落したとみられる
三菱自、東部工場に50億バーツ投資
三菱自動車は、現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)のレムチャバン工場(東部チョンブリ県)で来年度(2008年4月〜09年3月)に50億バーツの投資を計画している。新型車の生産や増産などに充てる。
国内で10〜12月に発売予定の新型多目的スポーツ車(SUV)の生産設備を導入する。SUVは1トンピックアップトラック「トライトン」をベースにし、国内販売のほか、輸出も行う。
また、既存設備の更新や増強、研究開発(R&D)などにも投資する。MMThの年産能力を2〜3年以内に10%増の22万台程度まで引き上げる。
MMThの桜井健郎ゼネラルマネージャーは「SUV向けに新たに工場棟を建設することは今のところ考えていない。既存工場の余剰部分を使って生産する」と述べた。
■パジェロの新モデル発表
MMThは12日、SUV「パジェロ」シリーズの新モデル「エクシード」を発表した。価格は395万バーツ。28日からバンコク東郊バンナーで開催されるバンコク国際モーターショーに出展、予約受け付けを開始する。
販売目標台数は未定。子会社パジェロ製造(本社・岐阜県坂祝町)で生産し、輸入する。
三菱自動車は1991年にパジェロをタイで発売。累計販売台数は4,500台。販売台数減少で約3年前に販売を停止した。今回、新モデル投入でイメージチェンジを図る
タクシン色再び タイ政界 反対派は“一掃”
軍事クーデターで失脚し、先月末に17カ月ぶりに帰国したタイのタクシン元首相(58)が12日、汚職防止法違反の罪で起訴された初公判に出廷し、起訴事実を全面的に否認した。最高裁から出国許可を得ている同氏は、14日には一時タイを離れるが、反タクシン派の左遷・更迭とみられる人事異動が続いており、政界などへの影響力は確実に強まっている。
公判は約20分で終了した。タクシン氏は退廷後、数百人の支持者にもまれながら「すべて順調に進む」などと述べた。
起訴状などによると、2003年に妻のポチャマン氏が、バンコク都心に近い国有地を競売で市価を大幅に下回る7億7200万バーツ(約25億円)で落札。資産調査委員会は、タクシン氏が首相在任中であり政治家の国有財産の取得制限に反するとしている。
タクシン氏は帰国前から「公平な裁判で無罪を証明する」と主張、その一方で政界への復帰を再三にわたり打ち消している。だが、同氏の捜査を指揮した法務省特捜局のスナイ局長が先月25日付で突然、新設部署に人事異動されたのをはじめ、首相府広報局長や保健省食品薬品事務局長ら反タクシン派の“一掃”が政界で進んでいる。
ノパドン外相は大使を含む省内の高官の異動も表明しており、タイ政界観測筋は「4月には軍の人事異動もあり、クーデター後に更迭されたタクシン派が復帰を果たすことにもなりかねない」と指摘している。
同氏帰国後にタイの私立アサンプション大学が国内18県で実施した世論調査によれば、タクシン氏への支持は42・8%と不支持の23・5%を大きく上回り、実績を評価する見方が目立っている
バイオ油生産へ、CP財閥のヤシ園始動
大手財閥ジャルーン・ポーカパン(CP)グループは、2012年のバイオディーゼル燃料(BDF)生産開始に向け、今後3年で農園開発や精製施設の設置などに総額6億バーツを投資する。BDF需要の高まりを受け、一貫生産体制を整備する。南部や中部での油ヤシ作付けを今年から本格化し、10年以内に契約農園も合わせた作付面積を320平方キロに広げる。
12日付各紙によると、今後3年は契約農園を年40平方キロのペースで増やした上、自社農園を現在の0.2平方キロから6.7平方キロに広げる。南部ナコンシータマラートやソンクラー、中部サラブリなどで農園を展開する。
独自開発した油ヤシの高収量品種「CPゴールデン・テネラ」を植え、10年に収穫を開始する。油ヤシ果房(FFB)の収穫量は通常の品種より30%多く、農園1平方キロでパーム油50万リットル分のFFBを収穫できる。
圧搾、精製、BDF生産の施設は、ナコンシータマラート、南部チュンポン、サラブリの計3カ所に設置。出力1メガワット(MW)のバイオマス(生物資源)発電所も併設し、1カ所当たり8,000万バーツ以上を投資する。BDF工場の稼働開始は12年を予定。生産したBDFは、国営石油PTTなどに売却する。
国内でパーム油事業が成功すれば、ラオスやカンボジアなど近隣国での展開も検討する。
作物部門責任者のモントリ氏は、「原油価格は二度と下がらない」と述べ、燃料作物の重要性が今後さらに増す見通しを示した。FFBの価格は2年前に比べ2.5倍の1キロ5バーツに上昇し、3年後には6.3バーツになるとみている
タクシン元首相、汚職を否認=初公判に出廷
バンコクの国有地を不正に取得したとして国家汚職防止法違反罪に問われたタイのタクシン元首相の初公判が12日、バンコクの最高裁判所で開かれた。タクシン氏は起訴事実を否認した。
検察側は、同氏の妻、ポチャマン夫人が2003年に国有地を格安の価格で購入したことについて、「当時首相だったタクシン氏が影響力を行使したためで、法律で禁じられた首相とその配偶者による公的機関との商取引に当たる」と指摘。昨年6月に夫妻を起訴していた
パナソニック、車載AV販売店を倍増
「パナソニック」ブランドのAV(音響・映像)製品を販売するパナソニック・シュー・セールス(タイランド)は11日、自動車用遮光フィルムなどを輸入・販売するテクノ・セル(フレイ)とカーオーディオ機器の販売代理店契約を締結した。テクノ・セルの店舗網を活用し、販売拡大につなげる。販売店数は自社の200店と合わせ、500店に増える。
パナソニック・シューのカーオーディオ機器の販売代理店契約は今回が初。テクノ・セルは、国内でパナソニックのカーオーディオを取り扱う唯一の販売代理店となった。
またカーナビゲーション・システムに対応する「CQ―VW100」などカーオーディオの新製品を発表。価格は2,000〜5万バーツ。製品は中国、香港、台湾で生産し、輸入する。
2007年度のカーオーディオの売上高見込みは2億7,000万バーツ。08年度は販促に3,000万バーツを投じ、売上高を前年度比11.1%増の3億バーツと見込む。シェアを現在の12%から08年度内に15%に引き上げる考え。
今年(1〜12月)のカーオーディオ市場は昨年比3%増の20億バーツ規模と予測している。
カーオーディオ業界はシェア獲得競争が激化し、各社の値下げや中国からの廉価品流入などで、年初から価格が昨年同期比5〜10%低下しているという。
パナソニック・シューは06年にカーオーディオの国内販売を開始した。
テクノ・セルは1995年の設立。自動車、オフィスビル向けに「ラミナ」ブランドの遮光フィルムなどを販売している
タクシン元首相「政界からの引退」改めて言明
06年9月のクーデターで政権を追われ、先月28日に約1年半ぶりに帰国したタイのタクシン元首相は11日、毎日新聞など一部外国メディアと会見した。同氏は「政界からの引退」を改めて言明し、慈善事業やサッカーチームの運営に携わりながら「家族と静かに暮らしたい」と語った。
タクシン氏は「もう引退する時だ。私が政界を去ったことで国内の対立はほぼ収まった」と述べ、サマック現政権をタクシン氏の「かいらい政権」とする見方について「首相はサマック氏だ。帰国後、彼とは電話で話しただけで会ってもいない」と否定した。
06年のクーデターについて「私は国を早く前進させようとしたが、仕事を急ぎ過ぎて国民への説明が十分ではなかったかもしれない」と反省を口にした。クーデターを起こした国軍幹部とは「既に和解した」という。
また、下院選でタクシン派の「国民の力党」が勝利したことに関しては「転覆された政府出身の政治家たちが選挙で返り咲いたのはタイの歴史上初めて。国民はもうクーデターを望んでいないということだ」と評価。13日に初公判が行われる汚職の嫌疑は「すべて否認する。私と家族の潔白を証明してみせる」と強調した
シータイ、廃プラ原料でパレット生産
プラスチック製品最大手シータイ・スーパーウエア(SITHAI)は、廃プラスチックを原料に輸送用パレットを生産する。1億バーツで生産設備を導入し、第4四半期から稼働させる。従来品の半額以下で販売、売り上げの25%増を目指す。
10日付バンコクポストによると、同社は廃プラをバンコク都庁(BMA)や廃棄物業者、プラスチックメーカーなどから回収し、使い捨てパレットに再生する。フル稼働時の月産能力は6万個の見込み。
採用する再生技術について、サナン会長兼社長は「タイで導入するのは当社が初めてになる」と話している。
パレットの市場価格はプラスチック製が800〜2,000バーツ程度。低価格で人気が出ている木製は200〜600バーツ程度。同社は再生プラスチックの新製品を木製並みの350〜400バーツで発売し、年間売上高が現在の約2億バーツから5,000万バーツ増えると見込む。
原料コストは通常のプラチックの1キロ56バーツに対し、廃プラは同15バーツ。割安な廃プラを使うことで、収益力の強化も狙う。
同社はパレットを含めた生産能力の拡大などに、5年間で21億バーツの投資を計画している。内訳は◇プラスチック製品=15億バーツ◇メラミン製品=5億バーツ◇食器類などの直接販売事業=1億バーツ──。
総売上高の目標は今年が50億バーツ、5年後が100億バーツ。昨年の売上高は47億バーツ、純利益は1億7,400万バーツだった。原料価格の高騰が響き、純利益は前年比で56%減少した
【タイ】車両部品SMM、国産トラック発売へ
自動車部品大手サミット・モーター・マニュファクチャリング(SMM)は7日、新開発の2トントラックを発表した。同社のグループ企業が部品を生産し、純国産トラックになるという。販売価格は40万バーツ。今年半ばに発売し、年5,000台の販売を目指す。
8日付各紙によると、80馬力で、最高時速は80キロ。100%植物由来のバイオディーゼル燃料(BDF)「B100」を燃料に使用できるという。
開発には7年を費やし、生産開始に向け3億バーツを投資した。販売が好調であれば、年産能力3万〜5万台の工場を新設し、当初の5,000台から引き上げる。
農家をターゲットに販売する。チャオ会長は「草の根融資など政府の農村支援で、農家の購買力向上が見込める」と期待を示した。
今年は天然ガス自動車(NGV)部品の販売など代替燃料関連の事業に力を入れ、40億バーツの売上高を見込む。昨年は前年比3%増の30億バーツ。景気低迷で伸び率は目標の10%を下回った。
同社は1959年設立。自動車・バイク部品のほか、トレーラー、特装車などを生産している。2005年にはオランダのノックス・ガス・エンジンズと天然ガス・エンジンの合弁生産を開始。今年は中国企業、住友商事とセミトレーラーの合弁生産を計画している
有名「死の商人」逮捕、裏に米の巧妙な捜査
タイの首都バンコクで6日、「死の商人」と呼ばれるロシアの武器密売業者、ビクトル・ボウト容疑者(41)が逮捕された。南米コロンビアの左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)に協力しようとしたところを取り押さえた逮捕劇は、テロ組織の支援者に狙いを定めた米国の捜査が結実したものだった。
「長期間の地球規模に及ぶ米麻薬取締局(DEA)の内偵捜査が成就した」。米連邦検察当局者はボウト容疑者の逮捕を称賛した。国際紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンによると、捜査の着手は早くとも昨年11月。DEAの協力者がFARCメンバーを装ってボウト容疑者側に武器調達を依頼。一緒に拘束されたボウト容疑者の仲間と交渉を重ね、ボウト容疑者がバンコクを訪れる段取りを整えた上、DEAがタイの警察に連絡した。
米紙ワシントン・ポストによると、取引内容は地対空ミサイル100基や数千丁のライフル銃。ボウト容疑者は500万ドル(約5億1000万円)を得る約束だったとされる。米国ではテロ組織に指定されているFARCへの支援は禁じられており、武器提供を図ったボウト容疑者は、ロサンゼルスでの銃撃事件で逮捕された三浦和義容疑者(60)にかけられた容疑の一つである「共謀罪」にあたるという。今後、タイでの裁判を経て米国に移送される見通しだ。
ボウト氏はこれまでアフリカや中東の紛争で武装組織などに武器を調達。2001年の米中枢同時テロ発生前のアフガニスタンでは国際テロ組織アルカーイダやイスラム原理主義組織タリバンだけでなく、敵対する北部同盟にも武器を供与していたとされる。米国は04年以降、ボウト氏と関連会社などの資産を相次ぎ凍結してきた。
一方、FARCは1980年代に麻薬密売組織の警護などを始めた南米最大のゲリラ組織。DEAはボウト容疑者が麻薬密輸にも関与した可能性についても関心を寄せているようだ。米国は89年、麻薬取引の温床とされたパナマに侵攻し、独裁者のマヌエル・ノリエガ元将軍を拘束した。今回も自国の「裏庭」である中南米での治安を守るため、執念を貫いた格好だ
【アセアン豪州、首脳・閣僚注目発言】2月28日〜3月5日
タイ
「国民は政治対立の最大の犠牲者」
タクシン元首相は2月28日、クーデターから約1年5カ月ぶりに帰国し、記者会見した。
汚職に絡む自身と夫人の起訴に触れ、「私たち家族は不法な裁きの被害者だが、国民が耐える苦しみとは比較にならない」と政治にほんろうされる国民に同情した。政界復帰しないと繰り返し明言。一方、現政権はタクシン人脈で固められ、軍も政治の表舞台から退いた。
公民権は停止されているが、本心では復帰の好機とみている可能性もあり、行動が注目されている。
■マレーシア
「高い投票率を望む」
アブドラ首相は3日、今月8日の投票日には積極的に投票するよう呼び掛けた。また「候補者個人と所属政党の双方が大切だ」と述べ、誰に投票するか慎重に検討するよう促した。
少数民族であるインド系、華人系の国民には「与党連合・国民戦線(BN)に参加する各民族政党を支持することで、それぞれの利益を代弁する代議士が政権に参加できる」と訴えた。
世論調査では、有権者の4割近くが最大の関心事として「経済問題」を挙げている。
■シンガポール
「すべての石ころをめくり返してでも」
ウォン・カンセン副首相兼内相は1日、警察本部を訪れ、脱獄したテロリストの捜索活動を視察。記者団に対し「シンガポールを出国した証拠が見つかっていない以上、まだ国内にいると思われる」と話した。その上で「我々は容疑者を発見するまで捜索をやめることはない」と宣言した。
また同相は今回の事件に関して、元高裁判事を含む有識者3名で構成される特別諮問委員会を設置すると発表。脱獄に至った過程と問題点など事件の真相究明に当たるとした。
■インドネシア
「日本人は派手な色を好まない」
ユスフ副大統領は4日、日本貿易振興機構(ジェトロ)ジャカルタ・センターが開催した「インドネシア一村一品セミナー」の開会式であいさつした。
国内と外国では嗜好(しこう)が異なるとして、特産品の輸出に市場調査が必要とするジェトロの一村一品運動に賛同した。
在外大使館が中小企業製品の販売促進を担うとするインドネシア商工会議所(カディン)の提案に支持を表明。近くハッサン外相と協議すると述べている。
■フィリピン
「憲法を尊重せよ」
アロヨ大統領は4日、「わが国は法が支配する社会であり、憲法を最も重んじる国だ。わたしは憲法にのっとり、2010年まで任期を全うする」と改めて辞任を否定した。
国家ブロードバンド網(NBN)事業に絡む汚職疑惑で大統領批判が高まる中、次期大統領候補として人気が高いデカストロ副大統領は政権奪取の機会をうかがっているとうわさされる。
アロヨ大統領は「政治や個人の人気よりも、法律と国家が尊重されるべきだ」と、こうした動きに釘をさした。
■豪州
「他者を負傷させる行為を非難する」
スミス外相は3日、南極海で米環境団体シー・シェパードが保有する「スティーブ・アーウィン号」の乗組員が、液体と粉状の物質を捕鯨船「日新丸」に投げつけた件について、「いかなる船の乗組員によるものであれ、公海上で他者を負傷させる、もしくは負傷させる可能性のある行為をここに強く非難する」との声明を発表した。
日本側は、酪酸の入った封筒が投げ込まれ、けが人が出たと主張。一方、シー・シェパード側は、無害な物質を使用した「非暴力的な化学戦争を行った」とこれを否定した
軽油値上がり阻止、エネ省が補助金復活
プンピロム・エネルギー相は5日、軽油価格を1リットル30バーツ未満に抑える方針を明らかにした。補助金拠出などで価格を同0.9バーツ押し下げ、消費者の負担を軽減する。軽油への補助金拠出はタクシン政権時代の2004年1月〜05年7月に行われ、2年半ぶりの復活となる。
給油所各社が販売量に応じて石油基金などに支払う拠出金を廃止し、逆に石油基金から1リットル0.3バーツの補助金を出する。これにより軽油の価格を計0.9バーツ押し下げる。
軽油価格は先月末に29.94バーツに上昇し、最高値を更新。1年で25%値上がりした。庶民の足のピックアップトラックの燃料であり、心理的な目安の30バーツを超えれば、消費者の物価高への懸念が高まるとみられる。
拠出金撤廃と補助金拠出は、5日に発表した原油高対策の一部。短期的な効果を見込んで導入する。天然ガス自動車(NGV)の利用促進など長期策と合わせ、国家エネルギー政策委員会(NEPC)が12日に承認する見通し。
6日付各紙によると、実施期間は6カ月の予定。ただ、石油精製・給油所経営のバンチャーク石油(BCP)のアヌソン社長は、「0.9バーツでは7日しかもたない」と悲観視している。
一方、エネルギー省は長期的な原油高対策として、NGV利用を促進し、軽油・ガソリンの消費量削減を図る方針も示した。
具体的には、ガソリン車やディーゼル車のNGV転換に低金利融資を与える事業への資金追加投入を検討する。エネルギー保全基金からの拠出を総額40億バーツに倍増し、国営石油PTTの拠出と合わせ計90億バーツを確保する考え。
2011年までにNGVの数を乗用車23万5,000台、トラック8万8,000台に、ガス充てん所の数を725カ所に増やすのが目標。現在のNGVの数は約8万台。
同省はさらに、船舶燃料油への補助金復活も決めた。
また、節電など省エネ指針の詳細を、同省傘下のエネルギー政策計画事務局(EPPO)がまとめる。給油所の深夜営業が再び禁止される可能性もあるとみられている。タクシン政権が禁止したが、暫定政権が解禁した。
同省は半月前にも、スラユット暫定政権のピヤサワット前エネルギー相が自由化した液化石油ガス(LPG)価格の凍結を決めたばかり。同前エネルギー相は、軽油への補助金復活にも反対していた
豚肉20%値下げ、物価抑制策が本格始動
商務省は5日、豚肉の小売価格を1キロ120バーツから98バーツに引き下げることで、関連業者が合意したと発表した。ミンクワン副首相兼商務相が先月の就任直後に掲げた消費財値下げ政策の一環。生活費の上昇に苦しむ消費者の支援を目的に、今後は家電や調理油などの値下げを図る。
5日の会合では、養豚と食肉加工の業者団体や、小売り大手各社の代表が値下げプログラムへの参加に合意した。各社がそれぞれ1キロ1〜2バーツを負担する。
格安豚肉は、「テスコ・ロータス」「カルフール」を含むディスカウントストア(DS)の160店や、一部の生鮮市場などで販売される。販売期間は2カ月を予定している。
豚肉小売価格は、先月14日の出荷価格の引き上げに伴い上昇。値下げを求める消費者の声が強まっていた。
タイ国営通信(TNA)などによると、同商務相は、「大手各社が値下げするため、今回不参加の生鮮市場や小売店も値下げを余儀なくされるだろう」とし、消費者の負担軽減に期待を示した。また、10日にほかの品目の値下げを発表すると述べた。
同省国内通商局によると、6日以降は家電業者や調理油業者らに値下げを求める方針。石けんや洗剤、練り歯磨きなどの業者が応じる見通しとされる。
値下げ推進には、内需拡大による景気浮揚とともに、国民の支持率アップを図る狙いもあるとみられている。同商務相は就任直後に消費財を値下げさせると表明。各業者との交渉を進め、先月末には即席めんや石けんなどの一部業者が価格凍結に、私立病院各社が薬の値下げに合意している。
一方、エネルギー省も燃料価格の抑制を図り、5日には補助金拠出などで軽油価格を引き下げる新対策を発表した。液化石油ガス(LPG)価格は今月から4カ月の据え置きが決まっている
大型減税を決定、消費・投資の喚起狙い
政府は4日の閣議で、個人所得税の実質減額、新規上場企業への税制優遇措置付与など大型減税を承認した。消費と投資を喚起し、景気拡大につなげる狙いだ。今年の国内総生産(GDP)伸び率を1.5〜0.5ポイント押し上げる効果があると期待する。
財務省によると、大型減税の内容は、個人所得税の実質減額、中小企業の法人税軽減、上場企業への税制優遇、不動産取引への税制優遇。
個人所得税では、基礎控除額を10万バーツから15万バーツに拡大する。
公務員年金基金(GPF)など年金基金積み立て、個人退職年金型投資信託(RMF)購入、長期株式投資信託(LTF)購入の費用は、年間控除額を30万バーツから50万バーツに拡大する。
生命保険料の年間控除額も5万バーツから10万バーツに増やす。
障害を持つ家族の介護用品購入費用は、1人につき3万バーツまで控除を認める。
■中小企業支援
資本金500万バーツ以下の企業の法人税率を軽減する。新たな税率は税引き前利益のうち100万バーツについて15%、100万〜300万バーツについて25%、300万バーツ以上について30%。15万バーツ以下の場合は非課税。
また、すべての企業と個人を対象に、エネルギー節約のための設備投資は、支出額の1.25倍を控除の対象とする(2010年末まで)。
ほか、コンピューターソフト購入、減価償却費計上などでも優遇策を打ち出した
タイ首相、カジノ合法化に意欲=タクシン政権の構想復活
タイのサマック首相は4日、カジノを合法化する構想を明らかにした。入場料は慈善事業に充てるという。カジノの合法化構想はタクシン元首相が首相在任時に提唱したが、仏教団体などの反対を受け、撤回していた。タクシン氏側近の閣僚らは早くも首相の構想に支持を表明しているが、「社会問題を引き起こす」といった批判的な声も出ている。
首相は同日、記者団に対し、「賭博をしたい人が賭博をできるようになる。警察は違法賭博取り締まり以外の任務に取り組むことができる」などと話し、カジノ合法化の利点を強調。建設候補地としてチェンマイやパタヤ、プーケットなど5カ所を挙げた
タイ、景気刺激策の一環として法人税率を30%から25%に引き下げ
タイ政府は4日、低迷する景気を押し上げるため、上場企業に対する法人税の税率を30%から25%に引き下げると発表した。
政府スポークスマンによると、減税は政府支出の拡大やインフラ・プロジェクトの加速など景気刺激策の一環で、閣議で承認された。
スラポン財務相は、閣議後に記者団に対し、減税や企業および個人に対する信用供与により消費や投資が促されるだろう、と述べた。
タイ中銀は前日、2006年終盤に導入された資本規制を撤廃している。
スラポン財務相は「これらの刺激策により、今年は6%の成長が見込まれる。それらの対策のほかにも、段階的に景気を刺激する措置を講じていく」と述べた。
ただ、すでに減税策は幅広く予想されていたため、バンコク株式市場はこれにほとんど反応せず、横ばいで推移している
日立GSTがHDD増産、年6000万個
日立グローバルストレージテクノロジーズ(タイランド)は、第4四半期にハードディスク駆動装置(HDD)の生産能力増強を完了する。年産能力を2006年比36.4%増の6,000万個に引き上げ、今年の輸出額は1,000億バーツを見込む。
投資額2億米ドルの生産能力増強計画を04年から進めていた。年産能力は当時の3,000万個の2倍となる。03年比では、すでに2.1倍まで高まった。今年は能力増強のほか、人材開発や新技術「垂直磁気記憶技術」による生産効率向上に10億バーツを投じる。
ナコン副社長は「技術開発の継続により、HDD事業は常に変化している。拡大の余地はある。より多くの従業員が必要だ」と述べ、事業拡大に意欲をみせた。
同社は日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)の現地法人として、東部プラチンブリ県の304工業団地内に1996年に設立された。従業員(06年8月時点)は約1万人。日本、米国、中国など7カ国11カ所に設置するグループの生産・開発拠点のうち、最大のHDD生産拠点となっている。
自社工場のほか、繊維・衣料最大手サハ・ユニオン(SUC)傘下のユニオン・テクノロジー(2008)(UTC)が委託生産も行っている。東部チョンブリ県に工場があり、従業員は5,500人(同)。
タイでは、ノート型パソコン(PC)や消費者、自動車関連製品用に2.5インチの「トラベルスター」、デスクトップ型PC、家電用に3.5インチの「デスクスター」を主に生産。製品の全量を輸出し、昨年12月までの累計輸出量は3億個に上る。
PCやビデオカメラ、携帯音楽プレーヤーなどHDD内蔵の情報家電の普及に伴い、輸出量は毎年増加しており、同副社長は10年まで引き続き伸びるとの見方を示した。2.5インチでは現在、日立GSTが世界シェアトップとなっている
外為規制を撤廃、海外投資規制は緩和
タイ中央銀行は2月29日、資金の30%を保管金とする外国為替規制を3月3日付で撤廃すると発表した。バーツ高抑制のために導入したが、内需回復などで、規制撤廃が国内経済に大きな影響を与えないと判断した。一方で、バーツ高抑制のため、外貨取得、保有の規制を緩和する。
中銀は、昨年第4四半期と今年1月の経済指標で内需回復が鮮明になった上、国内企業の海外投資増などで、資金の流入と流出のバランスが取れてきたと指摘。さらに、企業の間で外為変動に備えヘッジするなど対策が進んだことから、規制撤廃の時期だと判断した。
今後は資金の30%を保管金とする規制に変わる方法で相場安定を図る計画だ。
中銀は2006年12月18日、バーツ高の要因となる短期資金流入を抑制するため、資金の30%を保管金とする外為規制を導入した。
規制は外為相場安定に役立った一方、海外からの資金調達が制限されたことで企業活動、投資に影響が出ていた。このため、中銀は株式投資、債券投資を規制対象から除外するなど段階的に規制を緩和してきた。
■外貨取得規制を緩和
中銀は、新たなバーツ高抑制策として、海外投資枠の拡大、外貨取得、保有規制の緩和を実施する。
海外投資枠拡大では、証券会社、投資信託・資産運用会社、個人投資家(私募投信、証券会社経由)の海外投資上限を計100億米ドルから300億米ドルに拡大する。
外貨取得、保有では、国内金融機関が非居住者から外貨を購入する際、実需の裏付けがあると同時に中銀の事前許可取得を義務付けていた規定を、事前許可不要、実需の裏付けがない場合でも非居住者1個人、1法人当たり3億バーツまで認めることにした。
また、実需の裏付けがない取引について、国内金融機関がバーツ資金を貸し出せる限度額を非居住者1個人、1法人当たり5,000万バーツから3億バーツに拡大する。
非居住者からのバーツ借り入れについては、償還期間半年以内、非居住者1個人、1法人当たり5,000万バーツとしていた規定を、償還期間の規制を撤廃するともに、限度額を1,000万バーツに変更した。
今後、外為相場変動で中小企業が影響を受けることも予想されるため、中小企業の生産性向上事業向けに総額400億バーツのソフトローンを供与する。
一方、財務省は、30億米ドルの外貨建て公的対外債務をバーツ建てに転換する計画だ。短期的にバーツ高抑制につながるという。
■中銀総裁解任を否定
ロイター通信によると、スラポン副首相兼財務相は29日、政府がタリサ総裁を解任するとの噂(うわさ)について、「噂にすぎない。政府と中銀は国家の利益のため協力している」と否定した。
中銀が発表した29日の銀行間平均対米ドル・バーツ相場は31.868バーツとなり、昨年末の33.747バーツから5.6%、1年前の35.446バーツから10.1%、2年前から18.9%上昇した
2日投開票 両院復活で民主的体制へ復帰
タイの上院選が2日、投開票された。深夜までに74議員が決まる見込み。76人の任命議員は既に決まっている。全150議員の選出により、06年9月のクーデターで廃止された上院が復活、民主的体制への復帰が完了する。
昨年8月に公布された新憲法では、上院は従来の公選制から、公選と任命が半数ずつに変更された。下院議員の親族や政党役員の立候補は禁止され、政治色を薄めて顧問機関的な位置づけとなった
タイのタクシン元首相、報道陣監視のホテル脱出し雲隠れ
クーデターで放逐され約1年5か月ぶりに帰国したタクシン元タイ首相が1日、首都バンコクの滞在先のホテルを突然チェックアウトし、姿をくらませた。
スポークスマンは「(同氏は)静かに過ごしたがっている」と所在を明らかにしていない。
タクシン氏は1日未明、ホテル敷地内や周辺で終日監視体制を敷く報道陣の目を盗み、車で脱出したとみられる。地元メディアは「政治的復権に向け暗躍開始か」と、出身地の北部チェンマイなどを探しているが、所在が確認されたとの情報はないという。
同氏は2月28日に帰国。身の安全を理由に自宅には戻らず、警備が充実した高級ホテルのスイート11室を確保。汚職防止法違反事件初公判翌日の13日までの滞在を決めていた
反タクシン派、次々更迭=報復人事本格化、警察長官も閑職に
タイのサマック首相は29日、セリーピスット国家警察長官を更迭した。長官は、2006年9月のクーデターでタクシン元首相を失脚させた軍幹部で構成する国家治安評議会のメンバーだった。タクシン氏の義兄が将来、次の長官に就任するとみられている。同氏の汚職事件を手掛けた法務省幹部も更迭されるなど、タクシン派による露骨な報復人事が本格化している。
セリーピスット長官は昨年2月、軍部主導のスラユット暫定政府がタクシン氏と親しい当時の長官を更迭した後、警察組織のトップに就任した。セリーピスット氏はこの日、同国南部を訪れていたが、突然首相府付という閑職に追いやられた。
反タクシン派官僚の左遷は、タクシン氏の帰国直前から始まった。ソムポン法相は、証券取引法違反容疑で同氏夫妻の逮捕状を取ったスナイ法務省特別犯罪捜査局長を25日付で更迭し、局長代行に同氏に近いとされる幹部を据えた。
チャカポプ首相府相は29日付で、プラモート政府広報局長を首相府付に異動した。局長は昨年5月、タクシン氏の電話インタビューを放送したラジオ局を放送停止処分にしていた
【アセアン豪州、首脳・閣僚注目発言】2月21日〜2月27日
■タイ
「ただ私に時間をくれ」
サマック首相は25日開催されたフォーラムで発言。実行力に自信を示し、期待を求めた。しかし、翌日には、首相が党首を務める国民力党出身のヨンユット下院議長の当選無効を選管が決定。昨年12月の総選挙で買収行為があったとされたためで、党ぐるみと判断されれば同党解党の可能性も出てきた。
タクシン元首相の2月中の帰国のうわさもある。反タクシン運動再燃も懸念されており、国内政治は予断を許さない状況。悠長に構えていられる時間はなさそうだ。
■マレーシア
「私は兵士」
アザリナ・オスマン青年・スポーツ相は21日、3月8日に投開票が行われる総選挙についての質問に「私は兵士。上官に命じられれば戦場に行く」と答えた。
同相はテコンドー6段のスポーツウーマン。2月24日にジョホール州ペンゲラン選挙区から与党連合・国民戦線(BN)の候補者として立候補し、対立候補がいなかったため当選を確実にした。
前回、2004年の総選挙に続いて“不戦勝”を果たした。
■シンガポール
「夢は現実になった」
リー・シェンロン首相は21日、ユース五輪のイベント会場にて、シンガポールが開催地に決定したことについて「我々は夢を見、逆境に負けず夢を追い続け、そのために努力した」とし、「この栄誉はシンガポール国民の努力のたまものだ」と話した。今後は実行委員会が組織され、競技会場や選手村などのインフラ整備が進められる。
ユース五輪は2010年8月14日から26日まで開催され、期間中は世界200カ国から選手や関係者を合わせて4,000人が来星する予定。
■インドネシア
「米国の配下になるとの認識は間違い」
ユオゥノ国防相は26日、同省で記者団に対して発言。同相は先に米国から6機のF―16型戦闘機を購入する計画を明かしており、購入費用を米国の海外軍事援助(FMF)で賄うと語っていた。「いかなる国とも同盟関係にはない」として、米国のほかにも軍事費の援助を中国、ロシア、ポーランド、インドが「請うまでもなく、向こうから」申し出ていると述べている。
■フィリピン
「市民の圧力で」
エストラーダ前大統領は25日、「市民の圧力でアロヨ大統領を辞任に追い込むべきだ。彼女は2001年にわたしから政権を奪い、4年前の選挙では不正操作を行った。正当な大統領ではない」と批判した。昨年10月に釈放されてから、エストラーダ氏がアロヨ大統領を公に批判するのは初めて。
国家ブロードバンド・ネットワーク(NBN)事業契約に絡む汚職疑惑で、大統領に対する辞任要求が強まっており、アキノ元大統領も反アロヨののろしを上げている。
■豪州
「黙っていたほうがいい」
ミンチン影の国防相は26日、フィッツギボン国防相が前政権によって契約された国防関連のプロジェクトのうち、230億豪ドル分は失敗する可能性があるとして「FA-18型スーパーホーネット」型戦闘機24機の購入契約(10年間で約66億豪ドル)の見直しを依頼したことを批判した。
同影の国防相は見直しについて、「スーパーホーネットの購入を進める方向での提言が出されるに違いない。フィッツギボン氏は黙って作業を見守り、出てきた結論を支持すべき」とこき下ろした
タクシン元首相が帰国=1年5カ月ぶり、出頭し保釈申請
2006年9月のクーデターで失脚し、海外で事実上の亡命生活を続けていたタイのタクシン元首相が28日、約1年5カ月ぶりに帰国した。タクシン氏は今後、汚職事件の公判で無罪を主張する一方、復権への動きを加速させるとみられる。市民団体は同氏の司法手続きに政府などが介入した場合、反タクシン運動を再開するとしており、再び政治や社会が混迷する恐れもある。
同氏は同日午前、治安当局が厳戒態勢を敷く中、香港からタイ航空機で新バンコク国際空港に到着した。
同氏は国家汚職防止法違反容疑などの逮捕状を発付した最高裁判所に出頭し、保釈を申請。最高裁は800万バーツ(約2800万円)で保釈を認めた。同氏はこの後、証券取引法違反事件を捜査している検察当局に出頭し、同様に保釈を申請する。
同氏は国連総会出席のためニューヨーク滞在中に、軍部のクーデターで失脚した。その後、ロンドンなどに滞在し、サッカーのイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティー会長に就任。各国メディアのインタビューにも応じ、クーデター後に発足したスラユット暫定政権を批判していた
タクシン元首相が帰国=1年5カ月ぶり、出頭し保釈申請
2006年9月のクーデターで失脚し、海外で事実上の亡命生活を続けていたタイのタクシン元首相が28日、約1年5カ月ぶりに帰国した。タクシン氏は今後、汚職事件の公判で無罪を主張する一方、復権への動きを加速させるとみられる。市民団体は同氏の司法手続きに政府などが介入した場合、反タクシン運動を再開するとしており、再び政治や社会が混迷する恐れもある。
同氏は同日午前、治安当局が厳戒態勢を敷く中、香港からタイ航空機で新バンコク国際空港に到着した。
同氏は国家汚職防止法違反容疑などの逮捕状を発付した最高裁判所に出頭し、保釈を申請。最高裁は800万バーツ(約2800万円)で保釈を認めた。同氏はこの後、証券取引法違反事件を捜査している検察当局に出頭し、同様に保釈を申請する。
同氏は国連総会出席のためニューヨーク滞在中に、軍部のクーデターで失脚した。その後、ロンドンなどに滞在し、サッカーのイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティー会長に就任。各国メディアのインタビューにも応じ、クーデター後に発足したスラユット暫定政権を批判していた
タクシン元タイ首相、1年5か月ぶりに帰国
2006年9月の軍事クーデターで放逐されて以来、国外亡命状態にあったタクシン元タイ首相(58)が28日午前、滞在先の香港から空路、バンコクのスワンナプーム空港に到着、約1年5か月ぶりに帰国した。
元首相は同空港で、土地を不正取得した汚職防止法違反容疑で逮捕されたが、間もなく保釈された。タクシン氏の帰国は、同氏支持派と不支持派の対立をいっそう深め、民政復帰を果たしたばかりのタイ社会を分裂させる恐れもあり、今後の動向が注目される。
元首相は逮捕の際、警察の取り計らいで空港のVIPルーム前に姿を見せ、出迎えた支持者ら約1万5000人の前でひざまずき、感謝の気持ちを示した。支持者らは、笑顔で手を振る同氏に向かって「タクシン、タクシン」と叫び、涙ぐむ人もいた。元首相はその後、警察車両に乗せられ、最高裁判所に連行された。
元首相は、最高裁で同法違反の認否を問われるが、無罪を主張する構えだ。元首相は最高裁に保釈金を支払って保釈が認められた。その後は自宅には戻らず、バンコクのホテルに家族と滞在する模様。
タクシン氏は、首相時代に強権的手法で批判を浴び、国連総会出席のため米国滞在中に15年ぶりのクーデターで追放された。
「政治活動からの引退」を表明したが、その一方で英国や香港などを精力的に回り、英国サッカーチーム買収や軍部主導の暫定体制を非難するなどして存在をアピールしていた。
そうした中、自身が率いた旧与党「タイ愛国党」(解党処分)の元議員を大量移籍させた「国民の力党」が07年12月の下院選で圧勝。同党を軸とした連立政権が今月発足し、自身に好都合な政治状況となったことから、復権を視野に早期帰国に踏み切ったとみられる
タクシン元首相、きょう約1年5カ月ぶり帰国 保釈申請へ
一昨年9月のタイのクーデターで失脚後、ロンドンなど海外で事実上の亡命生活を送っていたタクシン元首相が28日午前、約1年5カ月ぶりに帰国する。最高裁判所やバンコクの刑事裁判所は同氏に対し、国家汚職防止法違反容疑などで逮捕状を発布しており、同氏は保釈を申請する見通し。すでに、タクシン氏の支持政党「国民の力」党を中心としたサマック政権が稼働する中で、同氏の今後の動向が注目される。
ノパドン外相は28日、同氏の帰国予定を確認しており、弁護士も香港からバンコクに到着すると公表していた。
検察当局は昨年、首相在任時に国有地を不正取得したとして、タクシン夫妻を起訴、最高裁が逮捕状を発布していた。このほか、夫妻は一族が取得していた株式についてシンガポールの投資会社へーの売却をめぐって、資産隠しを行った疑いも持たれている。
こうした訴追に対し同氏は再三、「法廷で無実の罪を晴らすために帰国する」と公言、今年1月8日にはタクシン氏の妻、ポチャマンさんが帰国を果たしていた。
タクシン氏は2006年9月に発生した軍部主導のクーデター後に亡命。しかし、昨年末の総選挙では、タクシン元首相時の旧与党タイ愛国党を事実上継承した国民の力党が第1党となり勝利した。その後、同党は選挙違反の調査を経て野党民主党を除く6党連立内閣の発足にこぎ着け、今月22日から新政府は正式に稼働している。
タクシン色で染まった新内閣の布陣に対し、一部で「不協和音がすでに発生している」との指摘もあるが、タクシン氏の人気は根強く、空港にも帰国祝福のため、国民の力党の幹部を含む支持者が出迎えに足を運んだ
日系工場に人材派遣、アイラインが進出
フジスタッフホールディングス傘下の人材派遣会社アイライン(本社・東京都千代田区)は、工業団地開発・運営のロジャナ工業団地(ROJANA)と合弁会社を設立した。来月から営業を開始する。中部アユタヤ県の工業団地に入居する日系企業に、タイ人社員の派遣サービスを提供する。
フジスタッフホールディングスによると、日本の工場向け人材派遣会社のタイ進出は初めてという。
合弁会社の「アイライン・タイランド」をロジャナ工業団地内に昨年9月に設立した。資本金400万バーツのうち、アイラインが40%、ロジャナのディレク最高経営責任者(CEO)らタイ側が51%を出資した。当初の従業員は日本人1人を含め9人。
同県や北部チェンマイ県などで人材を募集し、研修を実施した後、企業に3〜6カ月間の契約で派遣する。当初は工場のワーカークラスを手掛け、将来は技術者や幹部クラスの派遣も目指す。3年後に派遣社員2,000人の確保を目標としている。
新卒者、既卒者ともに募集し、研修では「日系企業に派遣する前に、働く心構えから教える」(広報室)という。
海外進出はマレーシアに次いで2カ国目。同団地では入居企業約200社のうち、日系企業が7割を占める。日本での取引先も多いことから、同団地への進出を打診したところ、日系企業誘致やサービス強化に取り組むロジャナ側とメリットが一致、合弁設立が決まった。
タイには日本の人材派遣大手のテンプスタッフ、パソナグループなどが進出。欧米系、地場系企業もあるが、工業団地と合弁会社を設立し、工場に特化した人材派遣サービスを提供するのは、極めて珍しいケースとなる。
フジスタッフホールディングスは昨年4月、事務系人材を中心に扱うフジスタッフと、工場系人材のアイラインが経営統合し、持ち株会社として設立された。日本国内にグループ企業9社を抱え、人材派遣・紹介のほか、教育研修、ソフトウエア開発、広告代理業などを手掛けている
タクシン元首相、28日に帰国
06年9月のタイのクーデターで政権を追われ、亡命状態にあるタクシン元首相は27日、滞在先の香港でタイのテレビインタビューに応じ、「28日に帰国する」と述べた。同氏の帰国は1年5カ月ぶりとなり、歓迎する支持者と復権を警戒する批判勢力との間で対立が再燃して政治的緊張が高まる恐れもある。
タクシン氏に対しては、国有地の不正取得や資産隠しの容疑で逮捕状が出されている。同氏は「法廷で無実を証明したい」と述べた。また、政治活動から身を引くとも言明した。帰国後すぐに裁判所に出頭して保釈を申請する見通し。
サマック首相は27日、「親しい間柄なので個人的には歓迎するが、政府が司法手続きに関与することはない」と話した。
一方、06年にタクシン氏に対する辞任要求運動を主導した市民団体「民主主義市民連合」は「サマック政権はタクシン氏の復権を画策している」と非難。司法手続きに政権が関与すれば、デモなどの抗議行動を再開すると警告している。
元首相支持者のウェブサイトは「空港でタクシン氏を出迎えよう」と呼びかけている。警察は混乱を警戒し、同氏が到着するスワンナプーム空港に厳しい警備態勢を敷く。
タクシン派の「国民の力党」を主体とするサマック政権は先週来、タクシン政権の不正捜査に当たっていた法務省特別捜査局の局長を更迭。前政権が失効させた外交旅券を再交付するなど、タクシン氏の帰国に向けた準備とも受け取れる動きを見せていた
タクシン氏の帰国 タイ首相「政府関与しない」
タイのサマック首相は27日、訪タイ中の日本記者クラブ取材団との会見に応じ、タクシン元首相が28日にも1年半ぶりに帰国することについて「帰国にあたってタクシン氏と政府の間に協議はない。帰国すれば司法手続きに従うだけで、政府は関与しない」と言明した。
タクシン氏は最高裁判所が国家汚職防止法違反容疑などで、刑事裁判所が証券取引法違反容疑などでそれぞれ逮捕状を取っている。先に帰国したポチャマン夫人と同様、裁判所に出廷後、保釈を申請するとみられる
サマック首相、5月訪日…経済強化目指す
タイのサマック首相は27日、バンコクで日本記者クラブ取材団と会見し、1月の首相就任後、ASEAN(東南アジア諸国連合)域外の最初の訪問国として、5月に訪日する意向を明らかにした。また、「タイ人が自信を持って経済的パートナーと言えるのは日本だけ」と述べ、経済分野を中心に関係強化を目指す方針を表明した
タクシン元首相、あす帰国=1年5カ月ぶり、再び混乱も
タイのタクシン元首相の顧問弁護士は27日までに、2006年9月のクーデターで失脚した後、海外で事実上の亡命生活を続けているタクシン氏が28日、1年5カ月ぶりに帰国する予定であることを明らかにした。反タクシン派の市民団体は、同氏の汚職事件をめぐる裁判に政府などが介入した場合、反タクシン運動を再開する意向を表明しており、再び社会が混乱する可能性もある。
顧問弁護士は、タクシン氏が28日午前に香港からバンコクに到着することをタイのメディアに公表。政府筋も27日、この帰国日程を確認した
TCCキャピタル、中級コンドに参入
不動産開発大手TCCキャピタル・ランドは25日、中間所得者層向けのコンドミニアム(分譲マンション)「S&Sレジデンシャル」を投入すると発表した。これまで高級物件を開発してきたが、競争が激化しているため中価格帯市場への参入を決めた。
同社は新設した子会社のS&Sレジデンシャルを通じて、「S&Sレジデンシャル」のシリーズを開発する。第1弾は、バンコク東部のスクンビット通りソイ101/1に建設。名称は「S&Sスクンビット」。
コンドは、敷地面積が1万1,200平方メートル。22階建てと18階建ての2棟で構成。総戸数は810戸。1戸当たり床面積は29〜69平方メートル。販売価格は128万バーツから。
29日に予約販売を開始する。来月3日までに予約した場合、15万バーツ割り引く。
TCCキャピタル・ランドは、酒類・不動産・ホテル経営などを手掛けるTCCグループの開発会社TCCランドとシンガポールの不動産開発大手キャピタランドの合弁会社。
同社の参入で、中低価格帯を手掛ける業者が影響を受けることが予想されるが、主な業者は問題ないとみている。
26日付ネーションによると、住宅開発大手プルックサー・リアル・エステート(PS)のプラサート最高業務責任者(CBO)は、同社は主に100万バーツ以下の物件を開発しており、競合することはないとの見通しを示した。
スパライ(SPALAI)のプラテープ最高経営責任者(CEO)は、コンド需要は伸びており、大手の新規参入の影響はないと分析している
逮捕の邦人、他人に成り済ます=旅券不正取得、実在男性は不明
東京都足立区の不動産業者中園浩さん(67)がタイ訪問中に殺害された事件で、タイ警察当局に殺人容疑で再逮捕された男は、本籍が北海道赤平市の池田研五容疑者(59)であることが26日、日タイ両国の警察当局の調べで分かった。同容疑者は実在する佐々木利彦さん名義の旅券を不正に取得し、成り済ましていた。佐々木さんの所在は確認できていないという。
日本の警察当局は同容疑者の情報収集などのため、捜査員をタイに派遣する方針
タクシン元首相が5日以内に帰国 側近外相明かす
タイのノパドン外相は26日、06年9月のクーデターで政権を追われ亡命状態にあるタクシン元首相が「5日以内に」帰国する予定だと述べた。元首相の帰国は1年5カ月ぶりとなる。タクシン氏が帰国すれば、歓迎する支持者と復権を警戒する批判勢力との間で対立が生じ、再び政治的緊張が高まる恐れもある。
ノパドン氏は、外相就任前にはタクシン氏の顧問弁護士を務めた側近として知られる。
元首相の支援者が運営するウェブサイトは「28日にタクシン氏を空港で出迎えよう」と呼びかけているが、明確な帰国日程は確認されていない。
一方、06年にタクシン氏の首相辞任要求運動を主導した市民団体「民主主義市民連合」は「サマック政権はタクシン氏の復権を画策している」と非難。汚職容疑などで逮捕状が出ているタクシン氏への司法手続きに政権が関与する動きを見せれば、デモなどの抗議行動を再開すると警告している。
サマック首相は「タクシン氏は帰国して司法手続きを受けるのが当然だ」と述べ、タクシン氏に便宜を図ることはないと表明している。しかし、タクシン政権の不正捜査に当たっていた法務省特別捜査局の局長を更迭したり、前政権が失効させた外交旅券を再交付するなど、タクシン氏の帰国に向けた準備とも受け取れる動きを見せている
下院議長が選挙違反で「当選失格」
タイ選挙管理委員会は26日、昨年12月に実施した下院選で、ヨンユット下院議長が選挙違反(買収)をしたと認定、「当選失格が妥当」との判断を下した。選管は最高裁に判断を通知し、最高裁が最終的な決定を下す。
タイの政党法は、党役員の選挙違反が最高裁で確定し、さらに、憲法裁判所が政党ぐるみだと判断した場合、政党に解散命令を下すことができると定めている。下院議長は最大与党「国民の力党」の副党首を務めていた。
昨年5月には、タクシン元首相が率いた旧与党・タイ愛国党が政党ぐるみの選挙違反に問われ、憲法裁は解党を命じた。これを受け、ヨンユット氏ら同党所属の元議員らは「国民の力党」に集団移籍、昨年12月の選挙で勝利し復権を果たした
タイのタクシン元首相、28日に帰国=支持者サイト
2006年の無血クーデターで国外追放されたタイのタクシン元首相の支持者ウェブサイトによると、同氏は28日に帰国するという。
同サイトは「敬愛するタクシン首相」を28日0200GMT(日本時間午前11時)にバンコク空港で出迎えるよう支持者に求める広告を掲載した。
タクシン氏は現在、香港とロンドンで生活している
タクシン元首相28日に帰国へ
タイのタクシン元首相の複数の側近は25日、元首相が28日に帰国する見通しだと明らかにした。タクシン元首相は2006年9月のクーデターで首相の座を追われ、中国やイギリスを転々としながら事実上の亡命生活を送っていたが、昨年12月に行われたタイの総選挙でタクシン派政党が勝利したため、帰国の準備を進めていた。
また、タクシン元首相の元弁護士であるノパドン外相は25日、軍政が失効させた元首相の外交旅券がすでに再発行されており、帰国日は26日に正式に発表されると述べた
昨年の成長率4.8%、輸出がけん引
国家経済社会開発委員会(NESDB)が25日発表した昨年通期の実質国内総生産(GDP)伸び率(速報値)は4.8%で、前年の5.1%から0.3ポイント低下した。上半期に鈍化したが、輸出好調で下半期に盛り返した。第4四半期(10〜12月)の伸び率は5.7%と急伸し、3四半期連続で前期を上回った。
昨年通期の部門別の生産伸び率は、農業が3.9%と前年の3.8%から上昇。農林畜産が3.9%から3.7%に低下したが、水産は3.5%から4.8%に改善した。
非農業は5.2%から4.8%に低下。金融や教育などが改善したが、製造、建設、卸小売り・修理、ホテル・レストラン、不動産・賃貸などが減速した。前年に好調だった反動でホテル・レストランは11.2%から4.9%に低下した。
内需は、民間最終消費支出(個人消費)伸び率が3.2%から1.4%に減速。一方、政府最終消費支出(政府支出)は2.3%から10.8%に大幅に上昇した。
総固定資本形成(投資)は、民間部門が3.7%から0.5%に低下した一方、公共部門は3.9%から4.0%に上がった。
輸出額増加率は18.1%。輸入は7.9%から9.6%に上昇した。
消費者物価上昇率は4.7%から2.3%に低下。経常黒字は149億米ドル(GDP比6.1%)だった。
GDP伸び率は03年に経済危機後最高の7.0%を記録したが、04年は6.3%、05年は4.5%に鈍化した。
■第4四半期は急伸
第4四半期のGDP伸び率は5.7%となり、前期(7〜9月)から0.9ポイント上がった。輸出額伸び率が17.8%と前期の6.4%から大幅に上昇したほか、公共部門の建設投資も2.1%から23.6%に上がった。
生産も好調で、部門別の伸び率は、農業が1.7%から2.9%、非農業が5.0%から6.1%に上がった。
消費は、民間部門が1.8%から1.6%に低下した一方、公共部門が9.5%から16.0%に上昇した。
■伸び率予測上方修正
NESDBは、今年通期のGDP伸び率予測を4.5〜5.5%とし、昨年12月時点の4.0〜5.0%から上方修正した。輸出好調の持続、民間投資の増加が期待できるため。また、原油価格が上昇を続けるとみて、CPI上昇率予測も3.0〜3.5%から3.2〜3.7%に引き上げた
1月の輸入5割増、18カ月ぶり貿易赤字
商務省が22日発表した貿易統計によると、1月の輸入額が昨年同月比49.1%増の146億1,320万米ドルに急伸し、輸出額を6億5,330万米ドル超過、18カ月ぶりの貿易赤字となった。最大輸入品の原油の輸入額が2倍となり、航空機輸入などで投資財も急増した。輸出額は33.3%増の139億5,990万米ドルと、伸び率が約4年ぶりに30%を超えた。
バーツ建ての伸び率は、輸出が24.9%、輸入が39.8%だった。
輸入額は、原油が100.0%増の23億8,168万米ドル。輸入量は3.3%増の2,500万バレルだったが、価格が上昇した。原油を含む燃料の輸入は73.5%増えた。
投資財は65.5%増の43億7,300万米ドル。船舶・海洋構造物が約130倍の6億米ドル弱に、航空機・部品が10倍の3億米ドル強に増えた。機械・部品や電気機械・部品は3割前後の増加だった。
消費財は55.1%増となり、台所家電などの伸び率が高かった。原材料・半製品は31.7%増。鉄・鉄鋼製品が4割、化学品が3割増えた。
■輸出伸び3割超
輸出伸び率が30%を超えるのは、2003年12月以来。農産物・加工品が41.6%増となり、工業製品も30.2%増と好調だった。
農産物はコメが2.2倍に、ゴムが1.5倍に増えた。一方、キャッサバやエビは減産で輸出量・額ともに減少した。
工業製品は、自動車・部品やプラスチック粒・製品などの伸び率が30%を超え、電子やゴム製品は20〜30%増、家電や建材は10〜20%増だった。
輸出先別では、国別で最大の米国向けが16.6%増と好調。昨年通期は伸びがマイナスだったが、コンピューター・部品や宝石、集積回路(IC)の輸出増で2けた増となった。
主要国・地域はほか、日本向けが11.4%増、欧州連合(EU)向けが21.5%増などだった。
新興国・地域では、インドシナ3カ国・ミャンマー向けやアフリカ向け、中南米向けの伸び率が7割を、東欧向けが6割を超えた。中国向け、中東向けはともに約45%増。インド向けは4割弱増えた。
一方、台湾向けはICなどの減少で17.5%減。台湾から米国へのコンピューター・部品の輸出が減ったことが響いた
【アセアン豪州、首脳・閣僚注目発言】2月14日〜2月20日
■タイ
「政府の巨額な投資は望まない」
野党・民主党のアピシット党首は18日、新政権成立後初の下院本会議でサマック首相の施政方針演説に反論した。大方の予想通り、首相はタクシン旧政権のバラマキ型の大衆迎合策を継承。首都圏鉄道9路線の建設計画を復活させる意向も示した。
アピシット党首は、かつて建設を開始しながら、計画倒れに終わったホープウェル(合和実業)の高架電車計画を引き合いに出し、「国民の利益のために再考すべきだ」と強調した。
■マレーシア
「与党はオランウータン」
ニック・アジズ・クランタン州首相は16日、「オランウータンにはイスラムもコーランもない。われわれが総選挙で闘わなければならないのは、宗教も法律も理解しないオランウータンだ」と述べ、与党の統一マレー国民組織(UMNO)を批判した。
同州首相は急進イスラム政党、全マレーシア・イスラム党(PAS)の精神的指導者。UMNOがPAS所属の州議会議員を買収して転籍させようとした問題にふれて発言した。
■シンガポール
「食べるよりは育てて増やす方がいい」
ゴー・チョクトン上級相は17日、15日に発表された予算案にふれ、教育や企業の研究開発支援に重点を置いた「長期成長を見据えた内容」と評価した。その上で財政黒字を「金の卵を産むガチョウ」に例え、「使い切ってしまうのはガチョウを食べてしまうことだ」と安易な予算支出を批判。「もっと現実的に将来を見据えて考えなければならない」と述べた。2007年の財政黒字は好調な経済成長に支えられ、1994年以来最高の64億Sドルに達した。
■インドネシア
「インドネシアは開かれた国」
ユスフ副大統領は18日、ジャカルタで開催された「インドネシア・フィンランド・ビジネス・セミナー」の中で発言。訪問中の同国タルヤ・ハロネン大統領を前に、国民にとって同国は携帯電話端末ノキアと、「アチェ自由運動」(GAM)と和平協定を締結した都市ヘルシンキで有名と紹介。ノキアなど大企業の投資を望むと述べた。
ただ、インドネシアにはすそ野産業が未整備として、ノキアに工場建設の計画がないことが明らかになっている。
■フィリピン
「任期は全うする」
アロヨ大統領は15日、「2010年まで任期は全うする。政治家は党派間の争いをやめ、今こそ国を1つにして、繁栄と安定のために協力していこう」と呼び掛けた。
国家ブロードバンド・ネットワーク(NBN)事業に絡む汚職疑惑で大統領批判が強まる中、あらためて辞任を拒否した。オンブズマン(行政監査院)が事実究明に動きだしており、大統領は「われわれは汚職と断固戦う。行政監査院が徹底的にこの問題を調査してくれると信じる」と語った。
■豪州
「財務相は幻覚に悩まされている」
ターンブル影の財務相は20日の国会答弁で、本人が前夜キャンベラのプレス・ギャラリーにいたと発言したスワン財務相に対し、実際にはシドニーに滞在していたと否定した上で、「財務相は経済史や経済学についてひどく無知なだけでなく、幻覚にも悩まされ始めている」とやゆした。
同財務相は18日も、影の財務相からのインフレ非加速的失業率(NAIRU)に関する質問に直接答えず批判されていた。連立野党はこれを機に、現内閣による経済運営には信頼性がないと攻勢を強めている
東芝が洗濯機新製品、シェア3位狙う
東芝タイは20日、全自動洗濯機の新製品2機種を発表した。さらに14機種を年内に発売する。今年は洗濯機の売上高2割増と、全自動洗濯機市場でのシェア3位を目標に、販促に5,000万バーツを投入する。
2機種は「AW-SD130ST」「AW-SD150ST」。容量はそれぞれ12リットル、14リットル。「スーパーダイレクター・インバーター技術」を採用し、20%の省エネを実現、脱水性も高めた。販売価格は1万9,900バーツ、2万2,990バーツ。
バンコク北郊パトゥムタニ県のバンカディ工業団地内の工場で生産しており、すでに販売を開始した。住宅を購入する可能性が高い24〜45歳を販売ターゲットに想定している。
洗濯機の来年度(2008年4月〜09年3月)の売上高目標は、本年度見込み比20%増の7億5,000万バーツ。全自動洗濯機の市場シェアを現在の5位(8%)から3位(10%)に引き上げる計画だ。
来年度の洗濯機市場は同5%増の100万台、売上高ベースで120億バーツと予測する。
本年度のタイプ別の比率は、2槽式が55%、上部にふたがある全自動式が41%、前面にふたがあるドラムタイプが4%だった。来年度は2槽式の比率が減る一方、これ以外は増えるとみている。
白物家電や情報技術(IT)、AV(映像・音響)機器などを合わせた来年度の総売上高は、本年度見込み比4.2%増の50億バーツを目標としている。販促には4億バーツを投入する
昨年5%増収、流通セントラル目標割れ
流通大手セントラル・グループは19日、昨年の売上高が前年比5%増の954億バーツだったと発表した。消費者の購買力低下により、伸び率は目標の10%を下回った。今年は商業施設開発を中心に昨年比25%増の150億バーツを投資。9%増収、売上高1,000億バーツ突破を目指す。
昨年は、原油高や政情不安による国内消費の伸び悩みを受け、百貨店など小売り部門が前年比4%増収にとどまった。ただ、昨年12月の総選挙に向け下半期に景気が回復基調に転じ、年末商戦は活況だったという。
昨年の投資額は当初予定の190億バーツを下回る120億バーツだった。ショッピングセンター(SC)開発など不動産部門が40%を、小売り部門が35%を占めた。
今年は仮に政治が安定化し、大きな自然災害など特殊要因がなければ、売上高が昨年比9%増の1,036億バーツに達すると見込む。特に、SC開発・運営の不動産開発部門とホテル部門、レストラン部門が2けた増収を期待できるとしている。
今年は150億バーツを投資する。グループのスティチャイ会長は、「原油高などの不安要因はあるが、民間消費・投資とも昨年下半期からの回復傾向が続くため、投資額を昨年から増やす」と説明した。
年内にSCをバンコク都内チェーンワタナと東部パタヤで、ホテルを都心のSC「セントラル・ワールド(CW)」隣接地と南部クラビでオープンする。
セントラルは事業を5部門に分けており、統括会社はそれぞれ、◇小売り=セントラル・リテール・コーポレーション(CRC)◇不動産開発=セントラル・パタナー(CPN)◇製造・貿易=セントラル・マーケティング・グループ(CMG)◇ホテル運営=セントラル・ホテルズ・アンド・リゾーツ(CHR)◇レストラン運営=セントラル・レストラン・グループ(CRG)――。
■ドバイ進出で交渉中
スティチャイ会長は、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ進出に向け、現地企業と交渉していると話した。分野は明かせず、来年中にも交渉がまとまる見通しとしている。
海外初出店は中国・杭州になる予定。2009年に百貨店をオープンすると昨年末に発表している
首相が施政方針、鉄道整備など19項目
サマック首相は18日、下院本会議で就任後初の施政方針演説を行い、最優先で取り組む19項目の課題にバンコク首都圏での鉄道整備や、農家の債務返済猶予などを挙げた。国民の融和と強固な経済基盤の確立を目標に掲げ、「大衆迎合主義(ポピュリズム)」との批判も浴びたタクシン政権の政策を継承する。 首相は、国内経済が今年、米サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅ローン)や原油高などの問題に、直接・間接の影響を受けると指摘。年内に着手する短期の優先施策として、19項目を発表した。 大型投資は、首都圏鉄道9路線や国鉄複線化など鉄道開発が中心。低所得層向け住宅の開発も急ぐ。また、2008〜09年を投資年、観光年とし、外国投資や外国人観光客の呼び込みに力を入れる。 農村対策は主にタクシン政権の政策を継承。債務返済猶予に加え、◇草の根融資事業の実施◇一村一品運動(OTOP)の運営効率化◇投資・雇用促進に用いられる村落基金の役割の拡大◇農家向け天災保険システムの整備◇かんがいの整備――などを行う。 経済関連では、物価高の解決や代替燃料消費の促進にも触れた。社会問題は、◇生活・文化の理解を通じた深南部の治安回復◇麻薬・マフィア撲滅◇地球温暖化対策の策定――などを挙げた。 また、4年の任期中に導入を予定する政策として、小中高12年間の学費免除を打ち出した。 ク